韓国からの入国制限を日本政府が発表し、最初に死んだ業界のひとつはアニメ業界です。

 去年のGSOMIA問題からこっち、どうも日韓関係が怪しいなと思っていたんですが、一足先に韓国からの訪日観光客が減少に転じ、また、部品や素材などの製造業だけでなくアニメに代表されるコンテンツ業界でも雲行きがおかしくなってきました。

韓国経済悪化で日本法人が締め出され……でもまあいいか

 でも、韓国が嫌いな人は「日韓断交だ」とか「韓国に強硬な態度をとれ」などと言い続けるんですよね。まあ、ある面で私もそういう過激な議論にもガス抜き的な意味はあると思っているんですが、仕事は仕事として、韓国企業や信頼できる韓国の人たちと手を組んで一緒に面白い仕事をできればいいかなと割り切ってはいたんです。

ADVERTISEMENT

©iStock.com

 そうこうしているうちに、韓国経済が本格的におかしくなり、連絡が取れなくなる韓国人マネージャーや経営者がぼちぼち出るようになりました。夢を持って韓国から進出してきたはずの日本法人は突然閉鎖され、納品物が予定日を過ぎても届かなくなり、入金がされなくなる。つい先週まで、楽しそうに晩飯喰ってた連中が、カネと共に去りぬ。ムカつくなあ。ただ、それまでそれなりに儲けさせてもらったし、本当に傷口が広がる前に「あ、そういう奴だったんだ」と分かったんなら「まあいいか」と笑顔でSNSのフレンドから削除するわけですよ。

コロナウイルス騒動でコンテンツ業界は大打撃

 そして、今回のコロナウイルスで、ほぼ全面的に韓国人の日本入国ができなくなりました。

 それも、韓国第4の都市・大邱広域市で、微妙な雰囲気のカルト宗教がコロナウイルスを拡散させまくったお陰で、韓国人全体が危険だぞと判断されて、日本だけでなく100か国以上が韓国からの渡航を禁じたと言います。

©iStock.com

 結果として比較的安く制作を請け負ってくれる韓国人クリエイターが全員、日本に入国できなくなりました。これ、ヤバいやつや。大打撃を受ける代表格は日本のアニメを含むコンテンツ業界でありまして、質の高い作画能力を持つ韓国人クリエイターがいままでそれなりに安い金額で制作に協力をしてくれていたので、単純に韓国人たちに依存していた企業や製作委員会はモノが作れなくなります。大変だ。

 韓国とうっかり断交してみたら、モノが作れなくなるので制作体制を組みなおしたり、予算を見直したりしているうちに、プロジェクト自体が遅延し、下手をするとプロジェクトごと死亡宣告することになるわけですよ。いや、ほんと大変だ。