初代0系電車の運行期間は35年。たしかに長い
さて、マツコさんの言うとおり、700系新幹線の引退は早かったか。歴代の東海道新幹線車両の運行期間を比較してみよう。
後に「ダンゴ鼻」と呼ばれた初代0系電車は、1964年の東海道新幹線開業とともに走り始めた。東海道新幹線からの引退は1999年だ。運行期間は35年。たしかに長い。
2代目、100系電車は顔つきがややシャープになり、2階建て車両が連結された。営業運転開始は1985年。東海道新幹線からの引退は2003年だ。運行期間は18年。約半分。
3代目、初の「のぞみ」運行のために作られた300系電車は、左右のヘッドライトの間に飾り帯がつき、横一文字入りで引き締まった顔つき。営業運転開始は1992年で、東海道新幹線からの引退は2012年だ。運行期間は20年。
4代目の500系電車は、鋭角な先頭車とグレーを基調とした車体色。文字通り異色の存在だった。営業運行開始は1997年で、東海道新幹線からの引退は2010年だ。運行期間は13年で、歴代東海道新幹線車両の中でもっとも短い。シャープな外観は現在も人気が高いけれども、すぐに消えたな、という印象だ。
21年間も東海道新幹線を走った
5代目が700系電車だ。運行開始は1999年。東海道新幹線からの引退は2020年だから21年間も東海道新幹線を走った。300系よりも長い間走ったことになる。
6代目のN700系電車は、2007年に運行開始。現在も東海道新幹線で運行中。ただし、N700Aが登場した後、N700A相当の動力性能に改造された。全80編成の改造終了は2015年だから、N700系時代は2007年から2015年にかけての8年間といえる。
N700Aを7代目とするか否かは意見が分かれる。外観はほとんど変わらないし、N700Aはそもそも形式名ではない。各車両の形式名は700系のまま、製造番号を1000番台として区別するに留まる。ただし、ブレーキの強化、定速走行装置、車体傾斜システム使用区間の拡大、普通車に吸音床を採用など変更点が多い。インパクトは大きいので、本稿では7代目と数える。