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【追悼・志村けん】実兄夫妻が涙で語った最後の思い出「身内の古希祝いで、ちゃんちゃんこを…」

【追悼・志村けん】実兄夫妻が涙で語った最後の思い出「身内の古希祝いで、ちゃんちゃんこを…」

source : 週刊文春デジタル

genre : エンタメ, 芸能, テレビ・ラジオ, ヘルス, 医療

note

――いま思い出す志村さんの顔は。

「やっぱり『8時だヨ!全員集合』の頃、ドリフターズに入ったときの顔が一番に浮かぶね。ドリフターズに入れたのは嬉しかったみたいね。あの当時は厳しいんですよ、上下関係が。あの頃は、『大変だ』という話をよくしていました。でも付き人を7年もやってきてやっと(入れた)。当時は忙しいから直接連絡が来るというわけじゃないけど、正月に『ドリフターズに入れた』と話してくれたときの顔が忘れられないよ。

 毎年正月はうちにやってきて、仕事の話をして、飲んで食べて。正月にけんがうちに来るとほっとするような気がしました。顔がテレビよりも柔らかいんですよ。今年の正月は『鉄道員(ぽっぽや)』以来の映画(『キネマの神様』)をやるって、楽しみにしていましたよ」

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――いま志村さんに伝えたいことは。

「高校を出て坊やからはじまって、ドリフターズになって、一流の芸能人になって……すみません……。これからはゆっくり……」

 知之さんは言葉を詰まらせた。知之さんの妻が話を継いだ。

【画像】ちゃんちゃんこを着た志村けん

ちゃんちゃんこを着る志村

「私は昭和26年2月28日生まれで、来年古希になるんですが、けんさんが少し早いんです。私の息子が古希のお祝いのちゃんちゃんこを用意してくれていて、それを志村さんが着てくれたんです。『来年はそれを(使い)回そうね、今度はお前の番だね』と言ってくれていたんです。それが叶わなくて……。息子に感謝です。みんなで祝えて……それを凄く喜んでくれていたんです。あの会の前に、芸能人さんたちともお祝いをして、かなりお酒が続いたんじゃないかと思うんですが、それでも来てくれてよかった。本当に、コロナウイルスもこんなひどくなるとは……。本人もさぞかし悔しいと思います」

 知之さんが手にしていた鞄には、バカ殿のキーホルダーが光っていた。

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