Q 黒川検事長の定年延長、何が問題?
東京高等検察庁の黒川弘務検事長の定年延長が閣議決定されました。定年延長について、池上さんは何が一番問題だと思いますか。(10代・女性・学生)
A これでは政治の継続性がなくなります。
そもそも検察庁法で、検察官の定年は63歳と決められ、一般の国家公務員の定年制度にはとらわれないことになっていました。それなのに、従来の政府の見解を突然変更し、延長してしまったので問題になっているのです。
従来の政府の見解を突然総理大臣が変えてしまう。これでは政治の継続性がなくなります。
しかも、なぜ黒川検事長の定年を延長したのか、安倍内閣は説明していません。優秀な検察官は、ほかにも大勢いるでしょうに、なぜ黒川検事長だけを定年延長させるのか。
黒川氏が安倍内閣にはなくてはならない存在だからでしょう。ということは、黒川氏を検察のトップの検事総長に昇進させると、全国の検察官は、安倍内閣のために働くようになり、自民党の政治家を摘発することができなくなるのではないか。
このように見られていることが問題なのです。
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