資本金約1億6千万円まで増やした経営者・柴咲コウの手腕
スムーズな独立を果たした女優はほかにもいる。2020年3月末をもって、21年間所属した大手プロダクション・スターダストプロモーションを退所し、自身の会社・レトロワグラースでのマネジメントを発表した柴咲コウ(38)だ。
《今後も引き続き女優として精進して参りますが、企業活動を通して環境や社会に貢献するための活動にもより一層力を入れて参りたいと存じます》
自身の公式ウェブサイトにそう綴った柴咲だが、会社を立ち上げたのは2016年11月のことだ。この会社の事業は実に幅広い。会社登記にはエンタテインメント事業はもちろん、アパレルや美容、健康食品、飲食店や美容サロンの経営コンサルなど多種多様な業務項目がこれでもかと並んでいる。
「経営に関して、彼女は非常に堅実です。設立時には資本金が10万円。だが、2017年10月には約1億6000万円の資金を調達した。代表取締役は柴咲ですが、取締役になっているエンタメ系企業の関係者がブレーンとして経営を支えています。衣食住にまつわる様々な事業にトライしたい、さらには歌手活動を充実させたいというのが彼女の意向です」(芸能記者)
朝ドラのオペラ歌手役で放った「圧倒的な存在感」
1998年に女優デビューした柴咲だが、一方で歌手活動にも強い想いがある。4月7日からはNHKの朝ドラ「エール」に世界的オペラ歌手の役で登場。その歌声と美貌にSNSでは「圧倒的な存在感!」と沸き立った。
「歌手デビューしたのは2002年。翌年RUI名義で『月のしずく』を発売し、ミリオンヒットに。作詞も自分でこなすし、2008年に発売したベストアルバムはオリコンチャート1位になりました。しかしスターダストプロモーションは、『歌手活動より女優業を』というマネジメント方針だったため、柴咲本人の意向とのギャップが生まれ、長年ギスギスしていた。柴咲のまわりにはIT関係の起業家などがたくさんいて、悩む柴咲に対して『自分で会社をつくっちゃえばいい』とお膳立てしてくれたといいます」(同前)
多角経営企業の社長になって3年半。虎視眈々とスターダストとの「契約終了」の時期を待ちかまえ、万全を期しての独立となったのだ。そしてYouTubeに「レトロワチャンネル」を開設。日々、自由に発信していくという。