攻撃する側は「被害者意識」を持っている
野田「キレる側としても、“許されて当然”と思っている部分があるんですよね……厄介なことに。彼女の言うとおり、キレることは加害行為なんですが、本人には加害者意識がないんです。むしろこっちが被害者だという気持ちでいっぱいなので」
さるころ「そもそも、相手を攻撃するときに自分が悪いと思って攻撃をする人はほとんどいないんですよ。何かひどい目に遭った、のカウンターとして攻撃してしまうわけで」
でも野田さんがキレる原因ってなんなのだろう。
さるころ「何か思ったとおりのことができなかったときに、何も言わずにどんどん我慢してイライラを募らせて、それが爆発する感じだよね」
野田「自分としては相手に合わせている……要するに“いいこと”をしているつもりなんです。それが癖になっちゃってる」
さるころ「野田さんのような人の場合、先を読んでイライラしないように立ち振る舞えばいいんですよね。遅刻癖のある相手に遅刻されるのが嫌なら、相手が遅刻するのを見越して行動すればいいんですよ」
キレる思考パターンを客観的に分析
最近では、めっきりキレることが少なくなったという野田さん。一体どのようにして「キレる癖」を克服したのでしょうか。
野田「これまでで一番の大ゲンカは、台湾に旅行したときに、僕が行きたいお店に行けなかったことで思いっきりキレちゃったこと。しかも路上で……。そのケンカを日本まで引きずって帰りました」
さるころ「そのとき、『もうキレるのは容赦しない』と言い渡したんです。今までは『はい、まぁしょうがないね、ナデナデ』みたいに許容してきたけど、次回はないぞと」
野田「さすがにマズいと思って、『反省会をさせてください』と申し出ました」
さるころ「違うでしょ。そのときはしおらしい態度になったんですけど、私としては『まだ信用できん』って感じだったんです。で、帰国早々、またしょうもないことでキレたんですよ。上野動物園で行き違いになったんです。私がトイレに行っている間に野田さんも子どもと一緒にトイレに行っちゃって、それを知らない私が外まで捜しに行ったことで『どこに行ったんだよ』ってキレて。だったら『自分もトイレに行く』とか一言LINEでもすればいいのに、逆ギレですよね。それで、『てめぇ、またやりやがったな』と(笑)。反省会はその後ですね」
「反省会」とは、一体どんなことをするんでしょうか……?
さるころ「『こういう状況では野田さんはこうキレる』という思考のパターンを私が挙げていって、それを本人が自分で書き留めました」