コロナ危機において重要な情報のインフラとなっている「ツイッター」。
そのツイッタージャパンでは3月初めから在宅勤務に切り替えているという(#2)。そこで社長・笹本裕氏に素朴な疑問をぶつけてみた。

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Q 「アフターコロナ」時代に働き方はどう変わると考えていますか?

<もともとツイッター社は「世界のどこにいても仕事ができるように」とリモートワークを推奨していました。そんななか強制的に働き方を変えざるをえなくなった。想定外のかたちではありますが、これを機に新しいワークスタイルは広まっていくでしょう。一方で物理的な「会社」のよさも再認識しているところです。>@yusasamoto

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「2030年のツイッター」とは

 今年の初め、全世界に散るツイッター社員が一堂に会する全社的な集まりがアメリカのヒューストンでありました。

 そこで創業者兼CEOジャック・ドーシーが「2030年のツイッター」について語りました。彼は2年前、同じ全社の集まりで「ツイッターは会話の成層圏になりたいんだ」と言っていました。地球のまわりで「会話」という空気がツイッター上で広がっていくんだ、と。それが今回「ツイッターは宇宙に行くんだ」と言うのです。

Twitter Japan代表取締役の笹本裕さん

 ヒューストンという場所が選ばれた理由のひとつはNASAの宇宙センターの近くだったからです。ただ別にぼくらが実際に宇宙に行くわけではありません。宇宙くらいの距離があっても情報がしっかりと伝達されるように、会話がなされるようにしようということです。もしかすると10年後、2030年にはAIと会話しているかもしれない。そういった世界観を持って、ぼくらとしては、今後10年間事業を構築していく、開発をしていく、というジャックのビジョンをみんなで共有したわけです。

 そう考えると、今回のコロナウイルスは強制的にぼくらに変化を迫ったわけです。物理的に人が近寄らずに会話をせざるをえなくなった。ここからまた新たな会話の仕方が生まれてくるのかもしれません。ジャック自身からコロナ危機について何か特別に指示があったわけではありませんが、ぼくらの「パブリックな場での会話を促進する」というミッションに向かって、変わりなく集中していきたいと考えています。

「朝サーフィンして、そのまま家で仕事」

 働き方も当然変わっていくでしょう。

 ツイッター社としては、もともと2年くらい前からリモートでの仕事の環境をつくっていこうとしていました。こういう業態だからできることかもしれませんが、世界中どこにいても仕事ができるようにということでリモートワークを推奨していたのです。