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「人類の最底辺だ!」台湾で開発“コロナ不謹慎ゲーム”に中国ゲーマーブチギレの理由

「人類の最底辺だ!」台湾で開発“コロナ不謹慎ゲーム”に中国ゲーマーブチギレの理由

そして「あつ森」も炎上

2020/05/02
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ゲームの世界でも鎖国する中国

 ちなみに現在、ゲームのダウンロード販売を取り扱うニンテンドーeショップやプレイステーションストアは、中国市場向けのものについては中国専用のサイトが提供されている(=中国当局の厳しい表現規制に合致するゲームのみが販売されている)。今回の記事で取り上げたSteamについても、今後はおそらく同様の状況になりそうだ。

 なぜなら、Steamは昨年8月から中国企業の「完美世界(Perfect World)」社と提携して中国国内向けの市場展開に力を入れており、今年4月26日には完美世界がSteam向けに中国国内でドメイン取得をおこなったことが明らかになったからである。

 つまり、今後はSteamにおいても、中国人ユーザーは中国人専用サイトに囲い込まれるということだ。

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『コロナウイルス・アタック』のようなゲームが炎上したり、自由度が高いオープンワールド型のゲーム内部で、中国人ゲーマーが中国政府にとって都合の悪い政治的メッセージに触れてしまったりするハプニングも、今後は減っていくとみられる。

 言い換えれば、中国人はゲームの世界ですら、中国共産党の基準における「政治的に正しい」価値観のみに触れて生きていくことになるということなのだ。

「人類の最底辺だ!」台湾で開発“コロナ不謹慎ゲーム”に中国ゲーマーブチギレの理由

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