いっぽう、かつて香港の雨傘革命の指導者の1人だった政治活動家のジョシュア・ウォン(黄之鋒)は一連のニュースを受け、4月21日に「面白そうだからSteamのアカウントを作ったぜ」と本人のFacebookに投稿。1.7万件もの「いいね」を集めた。
さらにジョシュアは28日、このSteamアカウントで購入した『コロナウイルス・アタック』のプレイ動画をYouTube上で公開配信している(動画参照)。
動画を見ればわかるが、かなりのゲーマーであるはずのジョシュアですら、プレイ開始当初はゲームオーバーを繰り返している。『コロナウイルス・アタック』は、「ネタゲー」のくせに意外と難易度が高いようである。
オンライン上でも「デモ鎮圧発生」
ゲームの世界における中国大陸と香港・台湾との対立は、コロナウイルスやSteamへのアクセスの話だけにとどまらない。
たとえば昨年末には、人気オンラインアクションゲーム『グランド・セフト・オートV(GTA V)』のゲーム中で、中国人と香港人の争いが発生している。
GTA Vは自由度が高いオープンワールド型のゲームだ。しかも、2019年12月12日のアップデートでキャラクターが使用可能な服装やアクセサリーが増えた結果、ある香港人のユーザーが、黄色いヘルメットとガスマスク、黒い服という「香港デモ隊ルック」にプレイキャラクターを着せ替えられることを発見してしまった。
そこで多数の香港人ユーザーが、デモ隊ルックで集まり「Stand With Hong Kong」というグループに加入する。彼らはゲーム内でパトカーに火炎瓶を投げたり、駅を破壊したりして遊んでいたところ、業を煮やした中国側の愛国的ゲーマーがこれに対抗して、やはりゲーム内で警官隊を組織。催涙弾を打ち込むなどして戦闘におよび、結果的に人数が多い中国側が勝利したという。
『あつまれ 香港デモの森』
また、2020年3月20日に任天堂が発売した『あつまれ どうぶつの森』(通称『あつ森』)に関連した騒動も有名である。