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 韓国政府とメディアは「K防疫」という新造語を作り出した。世界の人々から愛されるKポップやKビューティーなどの韓国文化コンテンツのように、韓国の防疫技術を世界にPRし、国際標準にしようという野心があるのだ。

コストコの店内(筆者撮影)

 

 韓国政府が国際標準として提案する「K防疫モデル」には、「ドライブスルー(Drive Thru)」と「ウォークスルー(Walk Thru)」の検査運営手順、軽症患者や無症状患者を受容した「生活治療センター」の運営模型などが含まれている。

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 韓国のメディアは、コロナの世界的なパンデミック現象と対処に苦しむ米国や欧州の状況は、韓国人の「西欧優越主義」の幻想を破ったと評価している。

 特に、危機管理に優れる国と評価されてきた日本政府の思いがけない未熟な対処は、韓国国民に自国の防疫と危機管理システムに対する自信を持たせた。私ですら、韓国メディアを通じて「アベノマスク」の報道に接した時は、たとえ出生年の末尾の数字に基づく曜日制でも1週間に2枚、絶対にマスクが買える韓国の状況に感謝していたほどだった。

「もうマスクを使わなくてもいいと思った」

 ただ、連休以降、韓国社会でコロナが再び爆発する可能性も捨てきれない。韓国メディアでも連日、連休の間に緩んでしまった防疫意識への懸念を示している。

 GWの初日、金浦空港の様子を取材した「中央日報」(4月30日付)によれば、国内線ターミナルの出発場の入口前は大行列で、団体観光客は密着したままマスクを脱いであいさつを交わすために忙しかったという。さらに空港にはマスクをしていない人も多く、その一人(56歳男性)の言い分が紹介されていた。

「もうマスクを使わなくてもいいと思って、あえて持ってこなかった」

ソウルの中心部にある鐘路の平日の様子(筆者撮影)

 同記事は、次のように指摘している。

「専門家は『まだ緩む時期ではない』と口をそろえている。『コロナを含む感染病は“2次拡散”の時が最も危険だ。このような状況が生じないように現場では依然として医療陣が死闘を繰り広げるだけに、油断せず個々人が防疫規則をきちんと守ることが重要だ』と呼びかけている」

 コロナ防疫模範国と評価されていたシンガポールでも、防疫措置の緩和によってコロナが再び爆発的に増加した。ゴールデンウィークが終わって生活防疫に切り替える過程で、「K防疫」の本当の成否が判明するものと見られる。