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《約束のキスしたからね》芸能プロ最大手「ワタナベエンタ常務」が所属アイドルと“わいせつセクハラ”1年

「大澤さんの一言ですべて決まる」

「大澤さんは我々のなかでは秋元康みたいな存在で、タレントもスタッフも『BOSS』と呼んでいた。マネジャーは大澤さんの発言にビクビクしており、彼の一言で曲の振り付けや撮影の立ち位置までがすべて決まる。そんな大澤さんが、ひと際目をかけていたのが、Aでした。このことは事務所内ではスタッフや一部のタレントには知られていましたが、その親密さについては他言無用の禁句とされてきました」

大澤氏からマネジャーへの連絡。パワハラ体質が垣間見えるグループLINE。大澤氏の連絡先は当時メンバーのなかではA氏しか知らなかった

 大澤氏のセクハラ被害に遭っていたA氏は、中性的なイメージのイケメンだ。アイドルグループの元メンバーであり、情報番組やラジオにもレギュラー出演。ドラマにも出演し活躍した。だが、2019年にグループを卒業。今年、事務所を退所し現在はフリーで活動している。

「大澤さんは彼を恋人のように扱っていた」

 前出のX氏は、A氏から大澤氏との関係について、たびたび相談を受けていたという。X氏が説明を続ける。

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「Aは2018年頃からメンバーとの人間関係がギクシャクしていた。グループは空中分解寸前。バラバラになっていました。その原因の一つとして、Aの性格が問題視され、大澤さん自らが立て直しを買って出たのです。ですが、大澤さんは彼に恋をしたのか、別宅の鍵を渡し、恋人のように扱っていた。

 Aは大澤さん本人にこそ愛想良く言葉を返していましたが、周囲には涙ながらに大澤さんとの関係を相談していました。話を聞いた当初は、大澤さんには奥さんもいますし、六本木などの飲み屋も頻繁に出入りしている、『まさか!?』と思いました。が、2人のLINEを見せられて、その酷いセクハラぶりに言葉も出なかった」

直撃取材に答えるA氏 ©文藝春秋

 2018年12月から始まった大澤氏とA氏のLINEでのやり取り。教育係を買って出た大澤氏は当初、A氏に以下のLINEを送っている。

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《(A氏が東京に行くと伝えると)東京は泊まれる友達とかいるの? やる相手のところには泊まらせないけどね(中略)女とだけは絶対ダメだよ》(2018年12月13日23時45分)

《A~ここまで俺がやりとりしてる若手は志尊と山田裕貴ぐらいだからね!》(2018年12月26日7時59分)

大澤氏とA氏のLINE
大澤氏とA氏がやり取りを始めた頃のLINE

《出会った頃は出会った頃で可愛い子やと思ったよ》(2018年12月27日21時41分)

 年が明け2019年1月、正月早々からLINEの会話は徐々にエスカレートしていく。