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ーー韓国に入国できない?

「耳野郎はその前に死んでしまうだろうと思っていたんですよ(笑)。台本は一度に6~8回(総16回)までが渡されるのですが、耳野郎は助けてくれた人を死に追いやったその苦しみから、なんとか恩を返そうとするだろう、弟のジョンヒョクのために命を投げうって真実を明らかにするだろう、そう思ったんです。

 その過程でおそらく死んでしまうだろうと。ところが、意外にも生き延びた(笑)。作家に聞いたら最初から韓国に行かせるつもりだったと言われました」

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「“耳野郎”は韓国に行ったら本当に楽しい人物になって、そんな愉快なキャラクターを作っていくのが楽しかったです」

北朝鮮兵士4人組の素顔

ーー北朝鮮兵士4人組との仲良しぶりも日本では話題になっています。

「彼らとの撮影は本当に楽しかったです。目を合わせただけでおかしくて、現場では笑いを堪えるのが大変でした(笑)。

 セリ(ソン・イェジン)といつもやり合うチス(ヤン・ギョンウォン)は、ミュージカル俳優で、普段からとても気さくな優しい人。彼が有名になって本当にうれしいです。

 韓国ドラマを見ていたジュモク(ユ・スビン)は、実は本当にチェ・ジウさんのファンで、新しい台本が来た時に、『チェ・ジウ先輩と本当に会うんですよ』ととても興奮していました。それから撮影までずっと心ここにあらずで、撮影後はすごく幸せそうに『楽しかった~』って(笑)。

 グァンボム(イ・シンヨン)はとても寒がり。野外での撮影の時はホットカイロを10個くらい身につけていて、撮影が終わると『暑い、暑い』と言っていて(笑)。

チス役のヤン・ギョンウォンさんも「第56回百想芸術体賞」のTVドラマ部門で、『愛の不時着』の好演により「助演男優賞」候補になった

 北朝鮮兵士役の4人は最初から撮影も一緒でしたので、韓国シーンの前にはすっかり親しくなっていて、そこへ私が合流した格好になりました。ですから、一番末っ子のウンドンを演じたタン・ジュンサンは、最初は遠慮がちに私のことを『先輩』と呼んでいたのが、どんどん親しくなるうちに『ヒョン(兄貴。韓国で親しい年上の男性に使う呼称)』に代わりました。

 その後、実は彼の父親が私よりも年が若いことが発覚して愕然としましたが(笑)」