ツイッタージャパン代表取締役の笹本裕氏はMTVやマイクロソフトなどでキャリアを積んだ“外資を知る男”だ。その笹本氏が就活で選んだのはリクルート。数々の伝説的な社員を生み出してきた同社でどんな新卒時代を送ったのだろうか。

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Q.リクルートではやっぱりエリート社員だったんですか?

<「会社を辞めたい」「逃げ出したい」リクルート1年目、ぼくはずっとそう思っていました。営業マンだったのですが、当時は名刺交換でも緊張してしまって。自社の就職情報誌で転職先を探したり、本気で「屋台をやろうか」と考えたりする日々。でもMBAという目標が出来て、一気にギアが変わったんです。>@yusasamoto

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入社1年目で「会社を辞めたい」

Twitter Japan代表取締役の笹本裕さん

 いまでは社長という役割をさせてもらってますが、リクルートの1年目はずっと「会社を辞めたい」と思っていました。リクルートの就職情報誌を買い漁って、自ら応募しているという(笑)。入社1年目で自分の会社の就職系の情報誌に頼るという笑えない話です。

 入社して、最初に配属されたのが「住宅情報オンラインネットワーク」という部署でした。不動産会社に住宅情報のデータを配信するという始まったばかりのビジネスでした。

 具体的にやっていたのは営業の仕事です。実はその頃のぼくは対人恐怖症とはいかないまでも、人と接するのがあんまり得意じゃなかったんです。名刺交換をするときも緊張しますし、お客さんの前で紅潮することもありました。当時の先輩に「お前は笑ってればいいから、とにかく笑顔だけをがんばれ」と言われたことをよく覚えています。

 1年目を思い出すと「逃げ出したい」という気持ちと「何か間違えたかな」という気持ちがありました。ただそこでけっこう鍛えられ、慣れていったのでしょう。仕事の面白さがじわじわとわかってきたという感じです。