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【4】皇位継承のあり方 “女性・母系天皇”は可能か(所功)
 歴史家である著者は、天皇制の本質を皇籍にある方に担われることに置く。したがって本書は、皇族の女性にも皇位継承資格を認める「女性天皇・女系天皇容認論」である。穏健な筆致は、極端になりがちなこの議論に品格を与えている。PHP新書 品切れ・重版未定

皇位継承のあり方 “女性・母系天皇”は可能か

【5】女帝の古代日本(吉村武彦)
 六代八人の女性天皇について、他の天皇にはない特徴を拾う。結果、女性天皇の誕生に潜む、男系の血脈を維持するという血統主義的な思惑が明らかになる。女性天皇は、女系天皇につながる存在ではなく、むしろ、男系天皇を維持する側面もあったのである。岩波新書 760円+税

女帝の古代日本