「ハラ、大丈夫。辛くない。大丈夫」--。
韓国JTBCの時事番組「イ・ギュヨンのスポットライト」は7月23日、こんな文言が綴られた日記帳の一部を公開した。日記の主は、昨年11月24日に28歳で自ら世を去ったク・ハラ。2010年代前半、日本で最初のK-popブームをリードしたグループ「KARA」の元メンバーだ。死を選んだ理由には、うつ病、ネットのバッシング、親友の死、そして元恋人とのトラブルなどが挙げられていた。
没後すでに半年以上が経ったが、彼女の遺族はいまもその死を巡るトラブルに苛まれている。最大の要因はク・ハラの生母、ソン某氏だ。JTBCがボカシ加工つきで公開したク・ハラの生前の日記には、こんな言葉も残されていた。
「私を産んだソン◯◯」
「あんたのせいで私はこんな状態だ」
「私が小さい頃から私と一緒にいながら浮気して」
「こんなことなら、捨てるなら、なぜ産んだの」
ク・ハラ9歳の時に家出した生母ソン氏
ク・ハラは1991年1月、韓国南西部の光州市に生まれた。兄弟には2つ上の兄、ク・ホイン氏がいる。家族の暮らし向きは楽ではなく、2人は早くから祖母に育てられた。やがて兄が11歳、妹が9歳の時、母親のソン氏が家出。父親は、各地の工事現場を転々とするようになった。
幼い頃から歌と踊りが好きだったク・ハラは、全州芸術高校に進学。父親は乏しい収入のなかから何とか教育費を仕送りしたが、ク・ホイン氏によれば「学費が高すぎて結局ほかの学校へ移った」という。そのク・ホイン氏は当時、ガソリンスタンドの住み込み店員をしながら学校へ通っていたそうだ。