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インタビューで語られた「母の言い分」

 立法請願はオンラインで10万人の同意を集めると、所管の常任委員会による審査に回される。「ク・ハラ法」はこの要件をクリアしたものの、継続審査になって事実上の廃案とされた。だが6月に与党議員が代表発議を行い、現在は新しい国会での議論を待っている状態だ。

 7月1日には、ク・ホイン氏がソン氏を相手取った裁判が始まった。ク・ホイン氏はまたこの裁判とは別に、ソン氏に養育費を請求する訴訟を起こす意思も明らかにしている。

 こうしたク・ホイン氏側の姿勢に対し、ソン氏もようやく初めてメディアで口を開いた。冒頭でふれた時事番組でインタビューに応じ、これまでの報道に対する弁明を繰り広げたのだ。

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インタビューに答えるク・ハラの生母ソン氏(JTBC「イ・ギュヨンのスポットライト」7月23日放送分より)

 葬儀も終わらないうちに弁護士を手配していた点について、ソン氏は「斎場の外で泣いていたら姉から電話があり、(弁護士を探すよう)勧められただけ」「娘が死んだのに、相続とかお金のためではない」と説明。養育を放棄した点については、「子供を育てたくない親はいない」「(自分も子供を)育てたかったが、そういう状況ではなかった」と語った。家出した理由は自分の浮気ではなく、夫の暴力のためだったと述べている。

番組に出演したク・ハラの実兄ク・ホイン氏(右)(JTBC「イ・ギュヨンのスポットライト」7月23日放送分より)

 家出以来ずっと2人に連絡を寄越さなかったのは、「公共料金や電話代なども払えず、電話が切られていた」「(暴力を振るう元夫が)怖かった」からと話した。ただしク・ホイン氏は同番組中で、「父親とは同居していなかったのに、(怖いというのは)話が矛盾している」と、不快感を表している。

 一方、生母のソン氏はまた番組を通じて、相続を受け取ったら弁護士費用、養育費を除いた残りを社会に寄付するとの提案も伝えた。