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総理候補No.1から一転してバッシング 大臣として父として...小泉進次郎が今を語る

小泉進次郎氏インタビュー #1

source : 提携メディア

genre : ニュース

note

小泉氏:
日本も間違いなく前より進んでいると思います。先日経団連と朝食会をして、各企業の環境への取り組みを説明して頂きました。かつて経済界には、環境省を「経済や雇用を気にせずに、環境のことばかりいっている環境至上主義」とか、「あいつらには経済や雇用が分からん」という認識があったかもしれません。

しかし会合では、まるで「こちらもやっているんだから、環境省はもっと頑張れ」というふうな、前向きな関係性に変わったと思いました。この流れをしっかり加速させないといけないなと思います。

――政府全体でアクションを起こさないといけませんね。

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小泉氏:
環境省だけでは限りがあるので、グリーンリカバリーのような動きを政府全体の政策の柱にすえていかなきゃいけない。そこでまずイノベーション担当の竹本直一大臣と異例のコラボレーションをして、「統合イノベーション戦略」にこれまで以上に環境問題を盛り込んで閣議決定してもらいました。

そして昨日(7月30日)官邸で行われた「未来投資会議」で議論が開始されたウィズ・コロナ、ポストコロナ社会の基本理念の4つのうちの1つに、脱炭素社会と循環経済を位置づけたわけです。未来投資会議は政権の推進する政策の中心的なものを議論する場ですが、これまで環境大臣はほとんど参加していなかったんですね。

ポストコロナ社会の基本理念に、脱炭素社会と循環経済を位置付けたわけです

毎年の災害が「ニューノーマル」の現実に向き合う

――脱炭素と循環経済社会については、BSフジのプライムニュースで先日伺いましたが、もう1つポストコロナの中で分散型社会という目標がありますね。

小泉氏:
いま九州や山形、秋田が水害に襲われている最中です。これらを見てもいまの日本では、災害が起きることが常態化したのがわかります。コロナの中で「ニューノーマル(新たな日常)」という言葉がありますけど、日本では毎年の災害がニューノーマルになったのです。こうした中、去年千葉県で台風による大停電が続いたのに、ほとんど影響を受けなかった地域が睦沢町にありました。ここは地域分散型のエネルギーシステムを、確立していた地域だったんです。