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上海出身ジャニオタのリアル「自担は関ジャニ∞の大倉忠義くん、オタ活資金は『その時ある金、全部』」

『海外オタ女子事情』より

2020/08/19
note

オタ活資金は「その時ある金、全部」

――遠征1回あたり、いくらくらい用意していたんですか?

 えー……わからない。その時あるお金、全部(笑)。

――力強いお言葉!(笑)

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 だってどんなものと出会うかわからないですからね、なんでも買えるように! 最近は、コンサートの物販がクレジットカードに対応してくれるようになって本当に助かりました。

――クレカ対応は大事ですよね。他に海外ファンとして「こうしてくれればもっと便利なのに」と思うことはありますか?

©iStock.com

 周りのファンが口を揃えて言ってるのは、やっぱり日本以外の国でもファンクラブに入れるようにしてほしい、ですね。海外の人でも簡単に入れるようにしてもらえれば、チケットも公式で買えますから。

――ジャニーズは、チケットを手に入れるファンクラブに入るために、まず日本の住所がないとダメなんですよね。

 そうなんです。海外在住だとファンクラブに入れないのが歯がゆくて。日本で就職できたことで、いろんなコンサートに行けるようになったのはもちろん、やっとファンクラブに入れたという喜びが大きいですね。あとキャンセルについても、オリンピックのチケットみたいに、公式で何かしらチケットのやりとりができるようにもしてほしいです。海外のファンからすると、そもそも正規の値段より高額な転売チケットが出回ってしまうのは、「他に手段がない」こともあるんじゃないかと思います。他に手に入れようがなければ、罪悪感を持ちつつも手を出してしまいますよね……。ジャニーズに限らず、オタ活において「お金で解決できる問題は問題ではない」という思いを持っている人は多いんじゃないかと。

中国の同人文化と検閲事情

――中国の同人文化についても教えてください。同人活動は、ネット上がメインなんですか?

上海では「COMICUP」(CP)という夏冬年2回の大規模なイベントがあります。私も同人誌を買いに何度か行きましたね。イラストや漫画はpixiv、小説はLOFTERが多いイメージですね。ただ、pixivは2017年に中国国内から見られなくなってしまったので、今はどちらもLOFTERに移っているかも。

COMICUPのメイン会場(I.O.E.Aより)

――中国ではWeb小説からアニメやドラマになるケースも多いと聞きました。

 そうですね、Web小説でヒットして商業化という流れは多いです。特にBLは、本として出版するのは厳しいので……。いわゆる18禁シーンは完全にダメ。Web小説にあったシーンが紙の小説になるとなくなる、ということはよくあります。