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桒山 よく気づかれましたね。

――いつもなら左の審査員から、順番にポンポンと点数がめくれていっていたのが、昨年は1人ずつ、得点パネルがモニターの中央からドーンと前方に飛び出てくる感じになりました。まるで宇宙空間から隕石が飛んでくるような映像といいますか……。

桒山 漫才ネタはその年のトップ10が揃うので、間違いなくおもしろい。なのでこちらがやれるのは、トークの部分とか、審査の部分を一層盛り上げるにはどうするか、しかないんですよね。昨年は、どの審査員が何点を付けたかということをよりショーアップしようということになったんです。

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――出場者の方々のほとんどはM-1のMCが今田(耕司)さんであることのありがたさも語っていました。今田さんは、ほとんど“お任せ”なのですか。

桒山 カンペのようなものを出して、次はこういう進行でお願いしますみたいな指示は出しますが、審査員さんや漫才師の皆さんとのやりとりなど細かいところは完全にお任せです。今田さんのMC術は本当に感動するほど素晴らしいですから。

「さすがにCD(時のしおり)が出てきたときは焦ったと思います(笑)」

――今田さんだからこそ成り立っているところがたくさんあるように思えます。

桒山 芸人さんがネタ終わりでステージ横に移動してきて「ここでも爪痕を残さなきゃ」と思って、ちょっと“かかって”いるじゃないですか。それをうまく生かしつつ、審査員の皆さんとのハブ役をこなしてくれるんです。もう一人のMCである上戸(彩)さんとでも笑いを作っていただけますしね。今、あれだけのことをできる人は、他に思い浮かばないですね。

――上沼恵美子さん劇場になっても、今田さんなら何とかしてくれる気がしますもんね。

トップバッターだったニューヨーク。歌ネタ「ラブソング」をかけたが審査コメントのさい、上沼恵美子が突然CD(時のしおり)を出した ⒸM-1グランプリ事務局

桒山 おしたり引いたり、ほんと、うまいですよね。でも、さすがにCD(時のしおり)が出てきたときは焦ったと思います(笑)。

――やっぱりそうでしたか! 

桒山 ちょっと予測不能な部分もおもしろいのかな、と。ヒヤヒヤもしますけど、それでも最後はきちんと笑いに変えてくれますからね。そこは、さすがの一言に尽きます。

オール巨人さんには「何度でもオファーしたい」

――今年はオール巨人さんが「審査員をもう降りる」とおっしゃっていますが。