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「アイドルだけど目が小さいのがコンプレックスだった…」20歳元アイドルの私が抱えた葛藤

元アイドルネッサンス・南端まいなさんインタビュー#1――アイドル戦国時代を振り返る

2020/08/23
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南端 私は「女優志望」だったんですけど、それだけじゃなくて「シンガー志望」や「タレント志望」といった方まで幅広く募っていたオーディションを受けたところ、私は落ちてしまって。だけど、SMAさんから後日連絡をいただいて「アイドルをやってみませんか?」と声をかけていただいたんです。

――それでアイドルネッサンスの候補生となって、正規メンバーになるための期間があったんですよね。

南端 アイドルのことを何も知らなかったので、面接していただいた方に「アイドルって何をするんですか?」と聞いてしまったんです。「アイドルは歌唱力も演技力もタレント性も求められるけど、その分、いろんなことができるんだよ」という答えをもらい、いろんなことに挑戦できるジャンルなんだと前向きになりました。

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「私がこんなところにいていいのかな」

――アイドルネッサンスが正式に結成されて、自分以外のメンバーを見た時にどう感じましたか?

南端 候補生の頃から、アクターズスクール広島で歌やダンスの経験がある石野理子や読者モデルを務めていた百岡古宵からは人前で何かを表現できるオーラを感じていたので、「私がこんなところにいていいのかな」と困惑しました。自分だけ何の特徴もないし、目立ったキャラもないし、経験だってない。最初の頃はいつも隅っこにいたことを覚えてます。

――客観的に見ると、アイドルネッサンスのメンバーはみんな素朴な印象がありました。

南端 確かに擦れてない子が多かったと思います。最初は経験のある子たちに萎縮してたんですけど、正式メンバーとしての活動が始まって、一緒にレッスンを受けたり、週末にはさまざまなイベントに出演するようになると、自分と離れているわけじゃなくて共に学んで戦っていく仲間なんだと知りました。

 

「メイクもカラコンもしないでいい」

――「こんなところにいていいのかな」は払拭されましたか?

南端 ただ、他のアイドルグループを見ると、また「こんなところにいていいのかな」と思うようになるんです。アイドルさんって短いスカートをはいたり、髪を巻いたり、ツインテールにしていたり、キラキラしているけど、自分は素朴すぎるんじゃないか。そんな悩みをスタッフさんに話すと、「アイドルネッサンスはメイクもカラコンもしないでいいし、無理にオシャレを勉強しなくても大丈夫」と言われて、「自分のままでいいんだ」と思えたんです。

――アイドルネッサンスといえば「白の制服衣装」というイメージも強いです。

南端 当時、少女漫画が好きだったので、その世界に出てくるような「白の制服衣装」は好きでした。プライベートで着る服は黒くなっていきましたけど(笑)。ただ、メンバー全員が白の制服衣装だったので、何かキャラがないと目立つことができないと思って。自分の個性には悩みました。

――MCの最後に「待ってるにゃあ」と言うようなアイドル性が南端さんの個性だったのかなと思ってました。