文春オンライン

「アイドルだけど目が小さいのがコンプレックスだった…」20歳元アイドルの私が抱えた葛藤

元アイドルネッサンス・南端まいなさんインタビュー#1――アイドル戦国時代を振り返る

2020/08/23
note

南端 はい。それに、スタッフの方からはカバーした曲以外にもオススメの曲を教えてもらったり、初期のボイトレの先生からもそれぞれのメンバーに合った5曲を教えてもらったり、さまざまな曲に触れる機会が多くて。アイドルネッサンスにいることで音楽がもっと好きになりました。

――「オリジナル曲がほしいな」という気持ちは……。

南端 他のアイドルの方たちを見てきて「オリジナル曲っていいな」と思うこともありました。アイドルとファンの想いがひとつになった曲なんだろうなって。ただ、カバー曲でも原田真二さんの『タイム・トラベル』であったり、知らない曲がいくつもあって。私たちにとってはそれが新しい曲だったんです。

ADVERTISEMENT

 

――「カバー曲だからファンになった」という方も多かったと思います。

南端 カバーさせていただいたアーティストの方のライブを観ていたという方がアイドルネッサンスのファンになったケースは多かったです。アイドルネッサンス版の曲に触れて「自分の思い出と新しい思い出が一緒になって楽しめたよ」と言ってくださった時は、「ただカバーするんじゃなくて、自分たちにしかできない歌い方や届け方ができたんだな」とうれしくなりました。

――印象に残ってるライブを教えてください。

南端 初期の頃、真心ブラザーズさんのライブにゲストで出演させていただいたことがあったんです。まだ結成されて間もない頃でライブに来てくれるファンの方も少なくて、アウェイのなかのライブであることは分かっていたんですけど、ステージに立った時にやっぱり寂しくなって、「自分たちはまだまだなんだ」と現実を見せつけられたように感じました。だけど、決して多くはないファンの方たちがアイドルネッサンスのTシャツを着て、タオルを持って、声を出しながら応援してくださっている姿を観て、「相当な勇気がいることだろうな」と思ったんです。ファンの方たちの愛の大きさを知って、「この人たちに恩返しできるようなグループになりたい」と、このライブからガラッと意識が変わったんです。

 

アイドルと学校との両立はできましたか?

――ファンの方からの愛を重く感じることもなく。

南端 なかったですよ(笑)。アイドルネッサンスのことを思ってくださる方がいることで、自分たちでも気づけないところに気がつくことができたので。ファンの方から意見をいただくと「そうなんだ。じゃあ、こうしてみよう」と勉強になりました。

――学校との両立はできましたか?

南端 スタッフの方たちに考慮していただいて学校に通うことができました。アイドルネッサンスのライブが土日に多いので、学校の行事には出られないこともあったけど、自分にとっての青春はアイドルネッサンスだったので後悔はないです。

写真=川しまゆうこ

【続き】「4年活動したアイドルが解散するきっかけとは?」就活か、歌か…20歳元アイドルの選択 へ)

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

「アイドルだけど目が小さいのがコンプレックスだった…」20歳元アイドルの私が抱えた葛藤

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー