南端 「待ってるにゃあ」は私が考えたわけじゃないんです。スタッフさんの方から「MCで『特典会にきてください』と言ってほしい」と頼まれて、私は普通に言おうと思っていたけど、当時のボイストレーニングの先生から「まいならしい何かをやってみたらいいんじゃない?」と言われたんです。本番直前まで「私らしさってなんだろう」と悩んでいたら、その先生に「猫好きなんだし、語尾に『にゃあ』をつければいいんじゃない?」と提案されて、「待ってるにゃあ」が生まれました(笑)。
――恥ずかしさは……。
南端 ありました(笑)。もともとそんな性格でもないので、最初は「にゃあ?」と思ったんです。でも、初めてやった時にお客さんがザワザワして、「こんな子なんだ!」とインパクトを与えることができて。その後もイベントでやっていくうちに「『待ってるにゃあ』の子だ」と覚えてもらえるようになったんです。ボイトレの先生には感謝してます。
「目が小さい」というコンプレックス
――他のメンバーから「アイドルっぽい」と言われることも多かったですよね。
南端 全然自覚はなかったです。逆に、自分はアイドルっぽくないと思っていたくらいで。ただ、ダンスが上手い子やしゃべれる子は目立てるけど、私にはそれがないのでアイドル感を出していくしか目立てる方法がなかったんです。あの頃はいろんなアイドルを見て研究していました。
――そもそもアイドルネッサンス自体がいわゆるアイドルっぽさがないグループだったと思います。
南端 そうでした。かわいくてキラキラしているグループとは違うなって。対バンやフェスで一緒になったアイドルの方たちを見て「羨ましいな」と思うこともありました(笑)。私は「目が小さい」というコンプレックスがあるんですけど、それもメイクで隠せるじゃないですか。一度だけスタッフの方に相談したんです。「目が小さいことがコンプレックスなので、ちょっとだけメイクをさせてもらえないですか?」って。そして、スタッフの方と話し合いをして、「アイドルネッサンスのメンバーとしてはこのくらい」ということで越えてはいけないラインを決めて、そこは納得しました。アイドルネッサンスのファンの方たちも私たちの素朴な感じが好きでいてくれたから「これでいいんだな」と思いつつ、時折「でもな……」と思う時もあって、常に葛藤を抱えていたんです。ただ、衣装やメイク以外は個性を出してもかまわないと、けっこう自由にさせてもらっていたのでスタッフの方への不満はなかったです。
「17才ってキラキラしている時期なんだな」
――アイドルネッサンスといえば、「古今の名曲を独自の歌とダンスで表現する“名曲ルネッサンス”」をコンセプトに数々のカバー曲を歌ってきたグループです。