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 こうした有望なスター人材が参加したいのは、男女の別なく、優秀な従業員向けのメンタリンググループだった。そこで、私たちはそのように修正を加えて、今日では技術部門と営業部門の両方で共同プログラムを実施している。

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 このような間違いを通じて、みんなの助けになろう、もっとインクルーシブになろうとしているときでさえ、女性従業員との接し方にもっと配慮が必要であることを私は学んだ。男性優位のビジネス出身の男なので、男性が女性だけに使ってしまう微妙な認識や期待について鈍いところがある。女性が権威ある立場の男性に投影する認識と期待についても同じようなことが言える。

無意識の偏見を取り除く取り組み

 これは私だけのことではないかもしれないと気づき、企業として無意識の偏見に積極的に対処し、トップ経営チームを含めた全従業員に対して、職場でのインクルージョンを促進するために必要なツールを提供しようと決めた。

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 そこで2016年に、世界中のオフィスで利用できる「平等啓発」ワークショップと、無意識の偏見に関するわが社のeラーニングサービス「トレイルヘッド(Trailhead)」のオンライン学習コースを開設し、一般向けにも同時公開した。また、採用プロセスから偏見を取り除くために、インクルーシブな採用手続きを導入し、私たちのコミュニティを着実に反映した候補者を集めるように努めている。

平等を目指すうえで特に避けたい3つのポイント

 最後に、リーダーが平等を促進するためにできる最も重要なことを伝えよう。それは、自分自身をオープンにして、正直に自分の姿をじっくりと眺め、他の人の声に耳を傾けることだ。また、傲慢で防衛的になりすぎて、間違いを正せなくならないように、特に避けたいことが3つある。

 第1に、自分はすべてを知っていると思い込んではいけない。第2に、真実を探ることから決して目を背けてはならない。第3に、(どれほど一生懸命に取り組んだとしても)作業を完了したと結論づけてはいけない。

 平等について他にも学んだことがある。進歩する能力と積極的に他の人に助けを求める姿勢の間には、多くの場合、強い相関関係があるということだ。

(翻訳:渡部典子)

トレイルブレイザー: 企業が本気で社会を変える10の思考

Benioff,Marc ,Langley,Monica ,ベニオフ,マーク ,ラングレー,モニカ ,典子, 渡部

東洋経済新報社

2020年7月31日 発売