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 闇スロット店に通うことは違法行為に当たる。刑事事件に詳しいアトム市川船橋法律事務所・高橋裕樹弁護士が解説する。

「闇スロット店で客が複数回通っていたことが裏付けされた場合、常習賭博罪で立件されます。常習賭博罪の場合3年以下の懲役になります。複数回通っていたことの裏づけが厳しくても単純賭博罪にあたります。単純賭博罪は50万円以下の罰金になります。警察から摘発を受けた場合、店舗経営者が逮捕されるだけでなく、客も常習賭博罪や単純賭博罪で逮捕されるリスクが充分あります。たとえ、『賭けていない』と主張しても参考人として聴取もされますし、決して行くべきではありません」

常連のパチンコ店に入る山本 ©文藝春秋 撮影・細田忠

闇スロット店から出てきた山本の手には1万円の札束が

 前出の知人によると、山本が通う闇スロ店は新宿区歌舞伎町の雑居ビルの3階にある「K」だという。取材班が昼に訪れてみると、「K」は看板を表に一切出しておらず、3階の部屋の扉は鍵がかけられ、壁にインターホンと監視カメラが設置されていた。

違法闇スロット店「K」 Ⓒ文藝春秋

「このビルの、『K』以外の店はほとんどがホストクラブ。『K』には紹介がないと入れません。夜8時にオープンして朝の8時半までやっています。店内には40~50機ぐらいの台が並んでいて、食事は無料で提供されます。

 山本くんは『上島』という偽名を使って会員登録をしており、複数の台を一度にキープして、こっちの台の当たりがよくないとみると、キープしていた別の台に移動したりと、極端な入れ込みようで明け方まで遊んでいる。1日で30万から40万円ぐらいは平気で使っていると思います。また、山本くんは『K』の近所にある『P』という裏スロット店でも何度か見かけましたよ」(常連客)

9月10日、闇スロット店がある雑居ビルに入る山本 Ⓒ文藝春秋 撮影・細田忠

 取材班のカメラが、山本が「K」に入る決定的瞬間をとらえたのは、9月3日のことだ。黒のTシャツに黒いジャージ、黒マスク姿の山本は、午後8時の開店と同時に店が入っている雑居ビルの3階に入っていった。闇スロ店があるビルから再び出てきたのは、12時間後の午前8時。同ビルに入っているホストクラブは、24時から明け方まで営業してはならないことが風営法で定められている。「K」が入ったビルの中で、午後8時から朝8時まで夜通しで営業していた店は「K」のみである。

闇スロット店から札束をもって出てきた山本 Ⓒ文藝春秋 撮影・細尾直人

 また、山本は9月10日にも午後8時の開店と同時に「K」を訪れた。深夜0時、途中で軍資金が尽きたのか、山本は一度ビルの外に出てくると、コンビニへ直行、ATMで大金を降ろした後、「K」へと戻った。

コンビニのATMで現金を下ろし、闇スロット店へ戻る山本 Ⓒ文藝春秋 撮影・細田忠

 再び出てきたのは前回と同じく翌日の午前8時を回った頃。山本の手には1万円札の束が握られていた。

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