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《婚活市場の現実》“女性余り”と“希望年収との乖離” 統計から逆算した狙い目のゾーンとは?

2020/10/09
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 これまでの試算は、あくまで男女とも20~34歳の同年代でのマッチングという前提でした。

 2019年、落語家の春風亭昇太師匠が、59歳のアラカン初婚にして、19歳年下の元タカラジェンヌと結婚したというニュースが話題になりました。

 婚活女性は、年齢が同じくらいの相手だけではなく、ぜひ年上男性に対象の範囲を広げてみてはどうでしょうか? 具体的には、昇太師匠同様の59歳くらいまで。

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 そして、重要なのは希望年収の下方修正です。

 20~34歳未婚男性では400万以上は2割もいません。どう逆立ちしても、これではマッチングは不可能です。

「対象を50代まで拡大すれば、それだけ年収の高い男が多くなるのでは?」そういう考え方もありますね。期待させてもいけないので結論を先にいうと、年齢層を50代まで拡大したとしても、全国で400万円以上の年収のある未婚男性はたったの27%に過ぎません。45%の女性があぶれてしまいます。400万以上はどだい無理なんです。

©iStock.com

 しかし、年収条件をもう100万円落として、300万円台にすると、対象者は50%まで広がります。事実、就業構造基本調査によれば、アラサーで結婚している男性の4人に1人は年収300万円台です。そこがメインボリューム層なのです。希望年収については、このあたりに妥協しないとどうにもならないと思います。

恋愛強者が勝つという身も蓋もない現実

 なお、4章の夫婦調査で詳しく解説していますが、「高年収の男性と結婚できているのは恋愛強者の女性3割に限られている」という現実もあります。

 高年収条件の男を勝ち取れるのは、恋愛強者の女性だけなのです。そうなると、厳しいようですが、恋愛強者以外の女性は、年収条件は頭から忘れた方がいいかもしれません。

 ただし、この計算の中には、結婚意欲のない残り半分の未婚男性が除外されています。

 思えば、皆婚を実現したのは、世話焼きなお見合いおばさんや、強引な職場の上司など誰かの後押しがあったからこそ実現できたもの。7割の男は恋愛や結婚に関しては所詮受け身なのです。どうしても結婚相手を見つけたいという未婚女性は、結婚したい男女が集う婚活の現場にはいないと見定め、「今は結婚なんて別にしたいと思わないなあ」という、結婚意欲の薄い未婚男性にターゲットを絞る方が得策なのかもしれません。

《婚活市場の現実》“女性余り”と“希望年収との乖離” 統計から逆算した狙い目のゾーンとは?

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