文春オンライン

“縦割り行政”の弊害だ! 橋下徹が語る「Go Toキャンペーンは何が間違っているのか」

「規制改革」「行政改革」「縦割り打破」。

 菅義偉政権発足後、「改革」という言葉がよく聞こえてくるようになった。菅首相は9月16日の就任記者会見でも「規制改革を政権のど真ん中に置く」と宣言している。この「改革」によって、日本はどのように変わるのだろうか――。

 菅首相と親交の深い橋下徹氏が、「文藝春秋」11月号のインタビューで菅政権の「改革」が目指すところを語った。

ADVERTISEMENT

橋下徹氏

「おかしい」と感じたら、すぐに口に出す

 橋下氏は自身の経験から、「改革」を進めていくためには「おかしい」と言える感覚を持つことが重要だと語る。

「“改革力”というのは、常に身の回りのことにアンテナを張って、『これはおかしい』と感じたら、すぐに口に出すことがものすごく重要です。そうしてその都度直していく。その繰り返しです。

 僕が知事・市長だった時も、そのような作業の連続でした。

菅義偉首相

 例えば、公用車に乗ったらマガジンラックに新聞5紙がバサッと差し込まれているんですよ。庁舎に着くまでにニュースをチェックできるからいいんですけど、知事室に入ったら机の上に5紙が、知事応接室に行ったらまた5紙……。『公用車の新聞をそのまま知事室に持っていけばいいじゃないか』『どうなってるんや、この新聞の部数は』と調べさせたら、各部局がそれぞれの判断で新聞を購入していた。完全に縦割りの弊害ですよね。それで『新聞節約プロジェクトチーム』みたいなものを作って、庁内の新聞を全部点検・整理させたら、最終的に3000万円くらい削減できたらしいです」

 日本社会の喫緊の課題は「コロナ対策」だ。「改革力」を発揮して取り組めるものはあるのだろうか?