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 小室さんが受験する予定だった来年7月の米司法試験も延期されることが決定したという。今後も、コロナ禍の影響は先が見通せないのだ。

【4】女性宮家という“壁”――“小室圭殿下”の可能性が複雑化させる

 眞子さまの婚約延期が長期化したことで、女性宮家問題との関係も複雑になってきている。

 皇族の減少に伴うご公務の負担軽減や、安定的な皇統維持の問題は待ったなしの状態。菅義偉政権は「立皇嗣の礼」が終わるのを待って、この問題の議論に入る方針だ。そこで議論されることが予想されるのが、女性宮家問題。「週刊文春デジタル」が2019年に行ったアンケートでは「『女性宮家』を認めるべき」と答えたのは全体の4.5%にとどまった。

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佳子さまと談笑しながら歩く眞子さま 宮内庁提供

 このアンケート結果にも大きく影響したとみられるのが、小室さんの存在だ。

 現行の皇室典範では、女性皇族は一般男性と結婚すると皇籍を離れなければならない。だが、もし、眞子さまが小室圭さんと女性宮家創設の上で結婚された場合、眞子さまは皇室に残られ、結婚相手である小室さんには「皇配殿下」などの呼称で皇室入りするという可能性があるのだ。その際、小室という姓はなくなり、「圭殿下」などと呼ばれる可能性があるという。

「“圭殿下”が誕生するとなると国民の反発は必至。こうした選択肢が国民にリアルに見えてきたことで、たとえ女性皇族の結婚であっても、宮家創設など将来的なことを考えて、結婚相手が皇族の相手として本当にふさわしいのかどうか、より見定めなくてはいけないのでは、という気運は高まるでしょう」(前出・皇室ジャーナリスト)

皇位継承の観点からも注目せざるを得ない問題

 本格的な議論に入る前に、既に政界では動きが出始めている。女性宮家創設に反対する自民党の保守系グループ「日本の尊厳と国益を護る会」が10月13日、首相官邸を訪れて、菅総理大臣と会談。男系による皇位継承を堅持すべきだとして、旧宮家の男子が皇族に復帰できるようにすべきとの提言書を手渡している。

第36回全国高校生で手話を披露される眞子さま ©JMPA

 眞子さまの結婚問題と皇位継承はどのように関係するのだろうか。同会幹事長を務める山田宏参議院議員が語る。

「ご結婚はご両人が望んで幸せになりたいということであり、慶事です。ただ女性宮家創設については、2000年以上例外なく続く男系(父系)による皇位継承が途絶えることにつながる可能性があり反対です。