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ダンスの練習で怪我は「職業病」

 一分の乱れもない群舞や華麗なダンスパフォーマンスはK-POPアイドルの欠かせない魅力だが、アイドルたちは激しい振り付けをこなすため、怪我をしやすい環境にある。

 また、10代の練習生時代から長い期間、激しいダンスパフォーマンスの練習を続けるアイドルたちにとって、些細な怪我は「職業病」だ。力強い見事なダンスを披露するグループほど、メンバーのほとんどが、習慣性脱臼や、膝、腰、足首などの慢性的な痛みを抱えている。

 たとえば、韓国と日本で人気の高い13人組の男性グループの「SEVENTEEN」は、活動を中断するメンバーが続出した。2016年にはウォヌが胃炎などの健康悪化で、2017年にはディエイトが腰のケガで、2019年にはエスクプスとジョンハンが健康悪化で、さらに今年7月にはスングァンが足首の負傷で活動を中断している。他にも、ホシには習慣性脱臼がある。

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けが人が続出した「SEVENTEEN」のパフォーマンス ©getty

K-POPアイドルの健康は「すでに危険水準」

 2017年に、JTBCの人気料理番組に出演したBTSのJINは、華麗なダンスパフォーマンスを披露するK-POPアイドルの辛さを打ち明けたことがある。

NiziUのデビューシングルとなる「Step and a step」

「ダンスがとても大変なので(全身が)痛みます。雨が降ると、さらに痛む。ある時、いつもより腰が痛いと思って、ふと外を見たら、本当に雨が降ってました」

 冗談のようなJINの告白に、多くのファンが胸を痛めたのだ。

 他にも無理なダイエットや過度な競争によって、K-POPアイドルたちの健康はすでに危険水準に達している。世界の若者たちに夢や希望のメッセージを発信しているK-POPアイドルが、実は極限の労働環境に置かれていて、健康まで脅かされているという現実に対し、韓国でも心配の声が絶えない。