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坂本龍一、矢野顕子、ユーミン、松たか子……「音響ハウス」はなぜミュージシャンたちに愛されるのか

映画『音響ハウス Melody-Go-Round』ギタリスト佐橋佳幸インタビュー#2

2020/11/13

ユーミン&松任谷正隆さんとの仕事

――松任谷正隆さん、松任谷由実さんもご夫妻で映画に登場しますが、そのお2人とのお仕事は?

佐橋 ぼくは松任谷ご夫妻とお仕事したことがほぼなかったんですが……5年前にCharさんの還暦アルバム制作があって、ぼくも1曲プロデュースさせてもらって。そのアルバムのコンサートが武道館であったとき、アルバムに参加したかたは、亡くなられた石田長生さん以外全員出演されたんです。あ、グループ魂は映像参加だったな(※2)。そのときにユーミンさんと初めて一緒に仕事をして。このときぼく、音楽監督というか仕切りをやって、ギターも弾いて。

 

 松任谷正隆さんとは、2~3年前、アメリカのスタジオミュージシャンのダニー・コーチマーさんのバンドメンバー、アメリカ西海岸の凄腕たちが来日されたときに、彼らと関わりのあった日本人アーティストが集まったんですけど、それもぼくが仕切って。来日公演とは別に、Zepp Tokyoでイベントがあったんです。それでアメリカと日本のミュージシャンの合同バンドにいろんなかたが参加するという話になって、そのキーボードに松任谷正隆さんが入ってくださって。他のティン・パン・アレー(※3)の方々とかは会ってるんですけど、正隆さんはそこで初めてお会いして、ご一緒して。とても面白かったですよ。

――松任谷正隆さん、松任谷由実さんとはそれっきり?

佐橋 仕事はしてないんですが、去年、矢野顕子さんのツアーのリハーサルを芝浦のスタジオでしていたら、隣に松任谷正隆さん、松任谷由実さんがいて、ぼくらのリハーサルを覗きにきましたね。そのときに再会してますね。同じフロアーに3つぐらいリハーサルスタジオがあるところで練習していたら……みなさん先輩たちは古いお付き合いなんでしょうね。

――同じスタジオの別室同士でも交流があるんですね。

佐橋 そうですね。音響ハウスも7階にロビーがあって、そこが憩いの場なんですけど、そこで偶然誰かに会うということはありますね。スタジオがフロアごとになっているので、会うとしたらロビーで会うか、エレベーターで会うかしかないですね。そういう点でもここはいいかもしれないですね。友だちとか会っちゃうと、作業止まるじゃないですか。でもまあ、友だちいたらぼくも覗きに行くけどね(笑)。

©2019 株式会社 音響ハウス

 そうだ、この映画も何かの撮影をしていたときに、たまたま佐野元春さんが別のスタジオにいるっていうんで「ちょっと行ってみようか!」なんて言って佐野さんに会いに行って「こんな映画をやってるんですよ」って言ったら「ぼくも出てもいいよ」ってすぐ出ることになった。そういうことはあるかな。

――そうなんですか! 佐野元春さんは最初からメインでキャスティングされていたのかと思いました。