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2020/11/14

結婚生活が不自由だという思い込み

 これは一例だ。数ある結婚生活の彩りの中の、ほんの一例を紹介させていただいた。結婚生活は本当に不自由なのだろうか。本当にこの世の地獄なのだろうか。

 今、自分の置かれている環境を疎ましいものだと恨み続けるのか。はたまた、そうした環境を最大限に謳歌し、遊び場にするか。「不自由」を「自由」に。「地獄」は「天国」に。精神のベクトル次第で、どうにだってできる。

 食卓で動物の赤ちゃんとなり、「おいちいあむあむタイム」をしながら、一度夫婦で話し合ってみてはいかがだろうか。

人妻は貴方のすぐ隣にいる

 息子が生まれた2年後には娘が生まれ、我が家は四人家族となった。ありがたいことに、その頃には僕も仕事で忙しくさせてもらっていた。しかし、子供が二人となった母親の多忙さたるや、M-1優勝直後のバタつき以上のバタつきが数年間続くようなものだろう。優勝経験はないが。

 数十分おきに泣き喚く乳飲み子をあやしながら、目を離せない2歳児の奔放さに振り回される。夜は夜で、こっちがようやく寝ついたと思えばあっちが泣いてを繰り返す。昼間、息子がEテレに集中している隙を見計らって、数分間の仮眠を取る。真由美はそんな毎日を過ごしていた。

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 僕もまだ仕事が入り始めたころの若手のようなスケジュールの組まれ方で、帰りが早朝になることもあれば、地方での泊まりも多かった。家ではなるべく子供を見るように努めたが、当然十分なサポートなどできていなかっただろう。

 それでも真由美は目の下にクマを作りながら、「お仕事いただけるのはありがたいね」と感謝し、また涙をこぼした。

 ちょうどこの頃、テレビで妻とベタベタする話ばかりをしていると、「夫婦間のことばかりで子供に目を向けていないのではないか」「育児放棄の疑いはないか」などと批判の声が向けられることもあったが、とんでもない。ここまで深く愛し合っている人との間に生まれた子供たちだ。あまりにも可愛すぎて、夫婦ともに子供の顔を見ているだけで、平気で何時間でも過ごしていられた。今はもう小学3年生と1年生になったが、愛しさは日々増大し、こちらからの過度なスキンシップに、「ハグとキスばっかりで遊べない」と子供側からクレームが出るくらいだ。