ショートもフリートークもやらない。なのに輝いている
――確かにショートネタやってる人たちがバンバンテレビに出てる中で「ショートはやらない」を貫くのはきつそうです。
角田 うちらでは違うっていうね。
――でも、それはひとりさんが言うところの「才能あるけどだんだんこだわりすぎて売れなくなっちゃう人」のパターンですよね。普通なら。ショートやらない、フリートークもやらない。なのに今こんなに輝いている。
飯塚 ツイてたんでしょう、たぶん。
角田 ツイてた。
飯塚 なんかね。それだけの話だと思うんですよ。めちゃくちゃ運がいいと思います。
――例えばこのタイミングでこういう番組に呼ばれたのが良かったとか。
飯塚 『ゴッドタン』とか、オークラ(放送作家)と出会えたのがまずでかいですね。ライブを手伝ってくれてるし。「マジ歌」とか、ちょっと不器用なわれわれの得意分野でコーナーを作って、そこに呼んでくれたり。あと『ウレロ』をね、テレ東の佐久間さんが立ち上げてくれて。そういう人との出会いを考えると、すごく僕らはツイてたというか。みんなに引き上げてもらった感じはしますけどね。
――人間関係を大事にされてきた。
飯塚 大事にというか、感謝しかない。
豊本 ほんとに。
コロナ自粛中は「時間があるから趣味でコントを書いた」
――角田さんと豊本さんから見て、飯塚さんのコントへのこだわりは、やっぱりおかしすぎると思いますか?
飯塚 おかしいって、聞き方がおかしい(笑)。
――都市伝説的に、情報としては入ってくるんですけど、実際一緒にやられているお二人はどう思っているのか。
角田 やっぱり尋常じゃないぐらい、基本、四六時中なんで(笑)。他に趣味もあるわけでもないし、本当にお笑いが大好きで、お笑いしかないから、ずっと考えてるわけですよ。幼少の頃から『全員集合』とか……まあ、我々も普通に見てましたよね。でも飯塚さんはそれをカセットテープに録音して、何度も聞き返してるという。
――コントを聴いていた……。
角田 で、高校ぐらいで、別にプロになるわけでもなく、学園祭でどうこうするわけでもないのに、とりあえずコントを書き始めてみるっていう。発表する場はないんですよ。とりあえず好きだから書いてみたんでしょうね。
――筋金入りですね。
角田 ずっとそうやって来て、この世界に入ったんですよ、彼は。だから、今回のコロナの自粛の時も、ライブが一回ストップしたわけですけど、時間はあるわけじゃないですか。で、時間があるから趣味でコントを書いたって、グループLINEで来たんですよ。その時、やっぱりほんと……だから……本物ですよ。