文春オンライン

2020/12/01

genre : ニュース, 社会

「1ヵ月ごとに人格が豹変するんです」

 話によると森晃生は、普段はとても温厚で、人あたりもよく、親しみやすい人物だったようだ。風貌はいわゆるジャニーズ系なのだとか。しかし彼が“普通ではない”のは、1ヵ月ごとにまるで別人のように性格が一変してしまうことだった。

「なぜか森君は、偶数の月になると手がつけられないほど凶暴な性格に変わってしまうんです。それがどうしてなのかは、誰にもわかりません」

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 森晃生とC氏が初めて出会ったのは、2018年7月。どこにも行くあてのなかった森を預かってはくれないかと頼まれたのがきっかけだった。当時の森は、付き合っていた女性を喧嘩の末に殴り、傷害事件として執行猶予がついていたのだ。

 調べてみると、経歴はすでに“傷だらけ”。数々の前科があり、少年院にいた過去もあった。世間一般的には「札付きのワル」ともいえるかもしれないが、やはりそこには、彼が持っている生来の精神的な異常性が深く関わっているのだろう。

 しかし自身の“普通ではない”部分についてはほとんど自覚がなかった。オーエスフォワードに保護されていた頃からずっと、彼は“普通の生活”に強い執着をみせていたという。

「森君が今回の事件の被害者と出会ったのは、今年の8月のことでした」

 悲劇は、森晃生がその女性と一緒に暮らしたいと言い出したときに始まった。

「2人暮らしは絶対にやめておけと再三にわたって忠告しました」

 森晃生に殺害された被害者。ひょんなことから知り合った2人は意気投合。やがて森は、Iさんの家に住むことで、オーエスフォワードから“自立”できると考えたようだ。

 しかし、彼のことをよく知るC氏らは、けっして首を縦に振らなかった。

「森君から自立したいという話を聞いたとき、“いつか絶対になにかをやらかす”と確信していました。偶数月は非常に精神が不安定になるので、どうしても彼をわたしたちの目にみえるところに置いておきたかった。だからなんとか説得して2人暮らしをやめるように言ったんです。森君をよく知るケースワーカーや保護観察所の方も、総出で説得を試みましたが…」