元夫を問いただすと、A子の素晴らしさを語り始めた
A子はシングルマザーで、その息子・A太郎くんはむーみーさんの息子と同じ保育園に通っていた。A子が元夫の仕事を手伝い始めたことをきっかけに、2人は不倫関係に陥ったという。
「当時、子供は3歳と0歳。毎日育児で忙しく、私が話すのは元夫と、元夫のもとへ働きに来ていたA子だけでした。決定的におかしいと思ったのは、私が結婚式に出席するため、子供と一緒に遠方で2泊して帰ったときのことです」
その日、元夫はむーみーさんらを車で空港に迎えに来たが、なぜかその横にA子とA太郎くんがいたのだという。
「しかもA子は元夫のTシャツを着ていたんです。不思議に思いましたが、ひとまず車に乗り込みました。8人乗りの車の運転席には元夫、2列目のシートにA子とA太郎、私と子供たちは3列目のシートに座りました。すると元夫が『あー眠い! A子、助手席座ってよ!』と言うと、A子が私を気にすることもなく助手席へ移って、2人で楽しそうに会話を始めました。帰宅後、元夫にどういうことかと問いただすと、『A子とはもう男女の関係。A子と結婚したい』と」
そして、元夫はA子の素晴らしさを語り始めたのだという。
怒りより信頼が上回る、ある種の洗脳状態だった
「元夫は『俺はむーみーを女としては見れない。でも、家族としてはやっていける。もう、籍を抜こう』『お前はA子のよさがわかっていない』と悪びれず語っていました。今思うとあまりに無茶苦茶な発言ですが、私はほとんど言い返せませんでした。元夫はモラハラ気質で、私は彼に依存している状態だったんだと思います。不倫発覚前からいわれのない叱責を受けたり、自宅から締め出されたこともありました」
そして “トンデモ発言”は不倫相手のA子からも飛び出した。
「A子からは不倫について謝罪を受けましたが、その後も『むーみーちゃんは大切な友達。一番幸せになってほしい』と言われ続けていたんです。よく考えると『どの口が言うか!』な発言ですが、当時は『こんなに私を思ってくれるなんて、もしかしてA子はいい人かも』という気持ちになっていったんです。今思うと完全にサレラリ期(*)で、おかしな話ですが、当時は『不倫は許せない、でもA子は私の味方……』と怒りより信頼が上回っていました。ある種の洗脳状態でした」
*サレラリ:ネットスラング。不倫されたショックで、メンタルがおかしい状態を指す。
しかしその“洗脳状態”は心ある友人に相談したことで解けていった。そして、ついに離婚を決意するのだ。むーみーさんは元夫に「不倫の慰謝料を払ってほしい」と求めたが、元夫からまたもや迷言が飛び出す。