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「恥ずかしいけど〇〇〇がうまいところ♡」夫の不倫相手をLINEで自爆させた臨月サレ妻が、離婚しなかった理由

「不倫サレてもタダじゃ起きない女たち」の怖~い実話集 #3

2020/12/09
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相手から届いた自爆メッセージ

「夫になりすまして、夫のスマホからみきにゃんに『俺の好きなところ、教えて?』とLINEを送りました。待つこと1分。返ってきたのは『えっと、顔がカッコいいところと優しいところ、恥ずかしいけど〇〇〇がうまいところ…♡』というメッセージでした。『キターーーーーーーーーーーー!!』と、心の中でガッツポーズしました(笑)」

本人のInstagramより

 みきにゃんを自爆させた喜びと、夫が完全にクロだとわかったショックが交錯したが、毒島さんはそのままLINEを続けた。「〇〇(夫の名前)くん、なんかヘンだよ?」と、LINEの相手が本当に夫なのか怪しみ始めたみきにゃんに、心の中で「私はお前が浮気している旦那の妻だよ」とツッコむ、というスリリングなやりとりが投稿されている。

 この投稿は、全投稿中最多となる2万3000超の「いいね!」を獲得し、《許せない》《怒りがこみ上げる》《浮気相手に罰が下るのが楽しみ!》などのコメントがついた。

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 しかし、毒島さんのアカウントは不思議な構成になっていた。

当時のエグいエピソードと同時に幸せそうなストーリーズも

本人のInstagramより

 タイムラインにサレた当時のエグいエピソードが次々と投稿される一方、ストーリーズ(24時間で自動消滅する投稿)には《もうすぐ出産!》と予告する幸せそうな文言がたびたび現れていたのだ。不倫されたエピソードとはかけ離れた毒島さんの様子に、訝しく思ったフォロワーも多くいた。

「実はこの投稿をしていた頃は、第2子である娘の出産を控えていたんです。父親は不倫をした夫です。フォロワーの方々には、『この人、旦那に不倫されたのに、なんでリアルでは2人目妊娠して、もうすぐ出産なの?』という状況が新鮮だったんじゃないかと思います。長女の出産前後は病室にPCを持ち込み、ベッドの上でサレた過去を投稿していました(笑)」

投稿によって現れた気持ちの変化

 もともと「臨月で浮気サレ妻」と題して始めたアカウントだが、投稿を重ねるにつれ、毒島さんはフォロワーにとって「サレた苦しみを乗り越えて家族を再構築する、たくましい人」という印象に変わっていった。

「投稿を重ねていくうちに、フォロワーの方から夫婦関係や恋愛相談のDMが届くようになりました。これは予想外で驚きましたが、寄せられた質問にはできるだけ回答して、ストーリーズのハイライトに載せていったら、どんどんフォロワーさんが増えていきました。一度、DMで夫の愚痴を募集する『クズ旦那選手権』をしたときは、1日で250通ものDMが届いたこともあります。私がサレた体験を投稿することで、今まさに同じ状況で苦しんでいる読者の方、そして私自身にも何か“気づき”があればいいなと思っていたので、この状況は嬉しいですね」

本人のInstagramより

 毒島さんにとってもサレ妻投稿には“気づき”があった。サレた体験を自分の言葉にして整理し投稿を重ねるうちに、過去を割り切って振り返れている自分に気が付いたという。