「自分たちのファンしかいないelevenの空間が好きでした」
――トマパイは西麻布elevenで行われた月1回の定期ライブが活動の軸になっていきます。
小池 対バンだと他のアイドルの方に申し訳なくなってしまうし、インストアライブは私たちのことを知らない人たちもいるので緊張しちゃうんです。でも、elevenは自分たちのテリトリーという感覚で、思いっきりパフォーマンスできました。
自分たちのファンしかいないelevenの空間が好きでした。何かやったら必ず反応が返ってくるし、失敗しても見守ってくれる温かい方たちばかりだったので、3人とも素で楽しむことができたんです。私はライブが終わると、お客さんに混じってお酒を飲んでいたんですけど、みんな微笑ましく見てくれたのもうれしかった。
――中野サンプラザでやって、日本武道館でやって……といった大きな会場でライブをしたい気持ちはありましたか?
小池 それはなかったですね。もうちょっと大きいクラブでやったら楽しそうだなと思ったことはあるけど、やっぱりelevenがちょうどよかったかな。あのクラブ、もうなくなったんですよね(13年5月に閉店)。トマパイ散開後、音楽が好きな友達が「クラブに行く」というのでついていったら、「あ、ここ知ってる!」ということがあったんです。スタッフの方たちに歓迎されてお酒をサービスしてもらいました(笑)。
遊びに行こうとしても「部屋の照明でバレちゃう」
――トマパイはelevenのスタッフに愛されていたんですね。
小池 でも、事務所の方は大変だったと思います。私が遅れてきた反抗期というか、指示されなきゃ動けないのに、指示されると反発していたので。「清純派」という売り出し方で、髪を染めるのもピアスを空けるのも遊びに行くのもダメで、それが不満だったんです。トマパイの活動に対しても「お芝居をやりたいのに!」と反発してました。いまは本当に申し訳なかったと思ってます。
――当時は生活も管理されていたんですか?
小池 マネージャーの家の前に住んでいたので、夜中に遊びに行こうとしても部屋の照明でバレちゃうんですよ。『海賊戦隊ゴーカイジャー』の撮影終わりで、仲のいい友達の家に泊まろうと向かっていたらマネージャーから電話がきて「いますぐ戻ってきなさい!」と怒られたこともあります。「なんでそんなこと言われなきゃいけないんですか!」と反抗したけど、渋々自宅に帰って深夜3時まで怒られました。マネージャーとしては親から大事な娘を預かっているので、ことさら厳しくしていたんでしょうね。
写真=川しまゆうこ
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