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「あれくらいやらなきゃ売れないんだな」29歳元アイドルが圧倒された“ももクロの背中”

元Tomato n' Pine・小池唯さんインタビュー#1――アイドル戦国時代を振り返る

2020/12/12

キャッチコピーは「戦わないアイドル」

――シーズン2が動き出した頃から、AKB48とハロプロ以外のアイドルグループがいくつも生まれて。

小池 アイドル戦国時代と言われてましたよね。

――そのなかで、トマパイには「戦わないアイドル」というキャッチコピーがつきました。

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小池 スタッフの方からは「アイドルアイドルしなくていいから」と言われてました。ガッツリしたアイドルは向いていないと自覚していたので、そこはありがたかったです。3人で「アイドルらしいキャッチフレーズを考えようか」と話したこともあるんですけど、結局、「シラけそうだからやめよう」となりましたから(笑)。

 

――アイドル戦国時代で、他のアイドルとの対バンライブも増えたと思います。

小池 対バンライブでは、楽屋の端っこのほうに3人で小さくなっていました。歌もダンスも上手くて、楽屋でも一生懸命練習しているアイドルの方たちの熱意を感じて、「申し訳ない」という気持ちが強かったんです。私は「アイドルで売れてやる!」という意識があまりなかったので。だから、まわりのアイドルからの視線も気になりました。「あの子たち、なんなの?」と思われているんじゃないかって。

――他のアイドルのファンからの視線は気になりました?

小池 トマパイってコールやオタ芸ができるような曲がないので、対バンしているグループによってはノリが全然違うんですよ。私たちから煽ることもなかったので、変な空気になることもあって。そんな時は「盛り下げて申し訳ない」と思ってました。まぁ、お目当てのグループの出番になれば、その方たちは勝手に盛り上がったんですけど(笑)。トマパイのライブは「休憩時間」という感覚だったのかもしれないですね。