「エゴサーチをしたことがないんです。やり方が分からなくて(笑)」
――でも、引退はしなかったんですよね。
小池 当時は引退する感覚だったけど、それを言う場所もなかったんです。ただ、以前一緒に仕事をしていた方から「このままでいいの?」「もったいないよ」と言われるたびに考えたし、同級生がテレビに出ていると思うこともあったし、ドラマを観ながら「私だったらどう演じようかな」と想像したし、結局、やりきってなかったんだなって。アイドルは後悔なく終えられたけど、演技の仕事には後悔があったんです。すごく悩んだけど、20代最後だし、やらない後悔よりやる後悔のほうがいいと思って復帰することにしました。
――復帰して、ファンの方からの反応はどうでしたか?
小池 友達からは連絡があったけど、ファンの方の反応は分からなくて。トマパイの時もそうなんですけど、エゴサーチをしたことがないんです。やり方が分からなくて(笑)。だから、まわりからどんな印象を持たれているのか、どんな評価を受けているのか知らないんです。
――耐性がないので、批判的な意見を目にしたらどうなるんでしょうね。
小池 その怖さはありますよね。事務所の確認が必要なファンレターを直で受け取ってしまったことがあって。封を開けたら「殺してやる」「死ね」といった文字がズラーッと並んでいたんです。あの時はゾッとしました。こういう手紙がくるから事務所の方が確認するんだなって。それまでは「すぐ渡してよ」と思ってましたから。
――一般の仕事をしている間、アイドルは観ていましたか?
小池 欅坂46(現・櫻坂46)さんを観た時は惹かれるものがありました。やっていることは違うけど、「アイドルらしくない」と言われていることにシンパシーを感じたのと同時に、「成立するのかな」という興味もあったんです。
――最後に、今後やっていきたいことを教えてください。
小池 やっぱりお芝居をしたいです。ブランクがあるので感覚を取り戻しつつ、普通のお仕事をやってきた経験が活きたらいいなと思います。
写真=川しまゆうこ
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