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土気色の顔、うつろな表情
安倍の変調は永田町で「公然の秘密」となり、「歩くスピードが遅い」「顔色が悪い」と様々にささやかれていた。
安倍は8月3日、それまで愛用してきた布マスクに代え、大きめの布マスクを着けて官邸に姿を現した。記者団に理由を問われると、「現在、お店でもいろんなマスクが手に入るようになりました」と、うつろな表情で答えた。小ぶりな「アベノマスク」では顔色の悪さを隠せないため、大ぶりなマスクに切り替えたのでは、との臆測も流れた。
菅は4日の記者会見で、週刊誌による安倍の「吐血」報道を問われ、「私、(安倍とは)連日お会いします。淡々と職務に専念をしている。全く問題ない」ときっぱり否定した。そんな菅の発言が白々しいとしか感じられないほど、安倍の体調不良は誰が見ても明らかだった。6日、安倍は広島市の平和記念公園で行われた平和記念式典(原爆死没者慰霊式・平和祈念式)に出席した。曇り空の下とはいえ、真夏の屋外に1時間近くもとどまるのは、弱った安倍の体には相当こたえたはずだった。