男性が、私の前でピーピー泣くんです
ーーその後の山田邦子さんの活躍をみると、多くの人がイメージするような「女のめんどくさ」さが全然ない。常にカラッとしている。もしかしたらその時社長さんから言われたことがあって、ずっと「めんどくさい女にはならないようにしよう」と意識されてたのかなって。
山田 どうなんだろう……意識したことはないけど、なんか染みついていたのかもしれないですね。やっぱり男兄弟だったからじゃないですかね。
ーー当時「女はすぐ泣く」とか「ウジウジする」とか「悪口言う」みたいなステレオタイプは、きっと今よりずっとありましたよね。
山田 でもさ、結構さ、私の前でピーピー泣くんですよ、男が。おいおい泣く。ほんと、バーとかでね。「カッコ悪いからやめてくれる?」って。「私が泣かしてるみたいに見えるから」って。
ーーなんで泣いてたんですか?
山田 人生語ったりするんですよ。「俺たちこれでいいのか」とか。みんな売れたけど、色々悩みもあったんじゃないですか。恋愛のこともそうだし、これからのこととか。それでよく泣いてましたね、みんなで飲んじゃあ泣いてた。
またしみじみ(島田)紳助さんなんかもそういう話をするんですよ。涙ぐみながら。そしてそこにいるんですよ、私が。「はぁ」「ほぉ」って。スタッフまでもが、メガネ外してまで泣く。おいおい。「ほんとやめて」って。
ーー山田さんは語らないんですか?
山田 あんまりなかったですね。まぁ泣いたこともあるのかもわからない。なんか全部調子よく、都合よく忘れていっちゃうんですけど(笑)。
でもたけしさんには色んなことを言ったような気がしますね。たけしさんに限っては、私ほんとにめんどくさい女だったと思います。きっと「邪魔だなぁ」と思ってたと思う(笑)。
【続きを読む】「さんまちゃんが走って逃げてった」山田邦子60歳が語る“『ひょうきん族』実父殴り込み事件”
写真=鈴木七絵/文藝春秋
2020年 インタビュー部門 BEST5
1位:「面接した女のコは6000人、うち800人は…」筆者も驚いた“郡山の風俗王”が生み出した革新的サービスとは?
https://bunshun.jp/articles/-/42227
2位:『野ブタ。』人気俳優と腕組みシーンでクラス全員から無視…元SDN48の私が抱える生きづらさの原点
https://bunshun.jp/articles/-/42226
3位:「需要あるのかな」事故で脊髄損傷の28歳アイドル、劇的復帰の原動力
https://bunshun.jp/articles/-/42225
4位:父はヤクザ、母は自死…「機能不全家族でした」顔色ばかり窺っていた高知東生の幼少期
https://bunshun.jp/articles/-/42224
5位:「あれっ私は夏目雅子じゃないのか」山田邦子60歳が語る「ブスいじり」と“デビューした頃”
https://bunshun.jp/articles/-/42223