文春オンライン

愛子さまも「またコロナの話をしているの?」と…天皇皇后ご夫妻、コロナ禍「沈黙」の“真意”

2021/01/02
note

「またコロナの話をしているの?」

 新型コロナウイルス感染拡大で、両陛下のおでましになる機会は少なくなったが、赤坂御所内では接見や拝謁、ご執務などを行われていた。ほとんど報道されることはないが、コロナに関しては、政府の情報や報道、専門家によるご進講を中心に情報を求められる日々が続いている。

 雅子さまは、ご病気が重かった東宮妃時代には、皇太子さまが切り取った新聞記事に目を通されるだけだったといわれたが、いまでは自らいくつもの新聞を開いて読まれるようになったという。

「陛下とも情報を共有されていらっしゃるそうです。愛子さまからも『またコロナの話をしているの?』といわれるほどで、コロナによる国民生活への影響をとても気にかけていらっしゃいます」(両陛下をよく知る人物)

ADVERTISEMENT

愛子さまは20年3月、学習院女子高等科を卒業 ©共同通信社

熱心にメモを……皇太子時代から変わらないスタイル

 ご進講では、両陛下は共にマスクをつけられている。こうした姿は歴代ではもちろん初めてのことだが、お二人とも熱心にメモを取りながら専門家の話を聞かれるスタイルも、また珍しかった。

 実はこれは、皇太子時代からのスタイルで、これまで書き留められてきたメモはノート何百冊にもなったといわれる。テーマごとにパソコンにデータ化して、情報を一括管理なさっているというのも、“令和流”ならではのものだ。

「両陛下はコロナ禍の中で今できることをなさり、やがて状況が落ち着いて公務に出られた時に、コロナ禍で得た情報を繋げたり、役立てたりすることはできないかとお考えになっていらっしゃいます」(宮内庁関係者)

立皇嗣の礼で秋篠宮さまからの感謝の言葉に応えて。 ©共同通信社

 しっかりと情報を取り入れておくという姿勢は、これまでも、相手への自然な接し方としてあらわれてきた。

 たとえば、二〇一九年の新しい時代の始まりに開いた宮中晩餐会での海外からの賓客に対するもてなし方にも特徴があった。

 雅子さまが流暢な英語でフランクに接した場面が注目されたが、実は両陛下は相手の国の歴史はもちろんのこと、賓客が研究したり、参加しているテーマも調べられるなど、準備に時間をお掛けになったという。