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HIROはあの中ではだいぶ大人

―――ところで、元メンバーのHIROさん(LDH会長、EXILE等の創設)の自伝『Bボーイサラリーマン』には、「ZOO時代はすごくワガママを言っていた」とありました。NAOYAさんから見たZOOはいかがでしたか?

NAOYA HIROは頑張ってた方じゃないですか。あの中ではだいぶ大人だったと思いますよ。それよりみんなの方がひどかった(笑)。言うこと聞かないですもん。衣裳の色が嫌だの、サイズ感がヒップホップじゃない、踊った時のシワの出かたが大事だから、もっと柔らかくだの固くだの……。

 他にも、お弁当のおかずが気に入らないとか、トイレが和式だとか。あ、これはHIROが言っていたことでしたね。やっぱりHIROもダメでした(笑)。

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 それに、悪乗りも大好きだったので、ライブやテレビ撮影でも踊っている最中に話しかけて、「あそこのあいつの恰好ちょっと見てよ」とか、今日はあの曲の最後にどれだけ馬鹿馬鹿しいポーズとれるのか勝負したりして。

 ステージングに関してもすごくワガママでしたよ。本来はこのタイミングでここに来て、次はこうしてっていう決まりを“かなり”破っていましたからね。

 

ステージングのワガママは必要だった

―――怒られないんですか?

NAOYA 怒られなかったですね。スタッフもそんな雰囲気をけっこう楽しんでくれて、照明さんは照明さんで「あいつ次はどこいくのか、もうこっちが追ってやるよ!」とエンジョイしていました。

―――確かにZOOは個性的でかなり自由な印象があります。 

NAOYA そもそも僕は決めごとが嫌いで、わざと守らなかったくらい。決められた通りにやるだけだったら、それはアーティストじゃないと思うんです。ダンサーはバックダンサーとか裏方とか色々な捉え方があるけれど、少しおこがましいですが僕は自分のことをアーティストだと思ってやっていました。世間一般のダンスボーカルユニットがアイドルに見えたり、そう扱われるのはやっぱり決めごと通り、言われたままやっているように見えるからじゃないですか。

 僕は、ワガママと言われても自分の意志で表現したいし、枠にはまりたくない。周りのスタッフに迷惑を掛けちゃうところもあるけれど、そういう部分がお客さんに見えないと、何も伝わらない気がするんです。そのあたりはこだわりましたし、ZOOにとっても一番大事なことだと思っていました。