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2020/12/24

素材である“茶葉”を推す「生茶」

 キリンビバレッジの「生茶」は、2020年3月の商品リニューアルとともに、「生って、感動する」という独自のおいしさ訴求を行うことで、ブランド想起を前年よりも上昇させた。“生”に特化したワンメッセージを幅広く発信するとともに、シンプルな世界に生茶グリーンが際立つ世界観、茶葉をアイコンとしたパッケージで、認知から飲用体験までの一貫性が奏功している。

 おいしさの理由とする「まる搾り生茶葉抽出物」について伝えるデジタルムービー「おいしさの秘密」動画を幅広く発信したことや、9月に発売した「生茶 ほうじ煎茶」が発売から50日で年間販売目標を達成するヒットとなったことにより、お茶を見たり聞いたりした際に当該ブランドを思い起こす「生茶」ブランドの想起率は、ここ3年間で過去最高レベルに達するほど良いコンディションだという。

 同社担当者は、「競合の伝統(お~いお茶)・急須(綾鷹)・淹れたて(伊右衛門)とも異なる“茶葉”という素材を軸とした生茶独自の価値強化につなげていきたい」と語る。

苛烈化する「緑茶戦争」を生き抜くカギは…

 2020年の緑茶飲料市場は、トップシェアの伊藤園によれば前年比6%減の4180億円で着地する見通しだ。これは、清涼飲料全体の動向よりも上回っている。

 各社は、無糖飲料で最大ボリュームの緑茶飲料市場に積極的に投資しており、それぞれ特色ある訴求ポイントを打ち出すとともに、100%リサイクルペットボトル(使用済みペットボトルから新しいペットボトルへのリサイクル)や、ラベルレス製品の発売、容器軽量化などの環境配慮の取り組みを進めている。

この20年大きく拡大してきた緑茶飲料市場(伊藤園資料より作成)だが2020年は縮小が予想されている。苛烈化する市場の鍵とは

 緑茶飲料は、ブランドにこだわるユーザーが比較的少ないことから、企業姿勢など、味わいだけでない価値をどのように伝えていけるかが、商品選択時のカギになる。まさに飲料メーカーとしての「総合力」が試される市場になっているのだ。

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