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冬でも読みたい「怖い話」

「あそこに居るよ。人じゃないよ」奇妙な言葉を呟く保育園児…彼には何が見えていたのか

特別編・怪談和尚の京都怪奇譚――「子供の能力」

2021/01/05

 京都・蓮久寺の三木大雲住職のもとには、助けを求める人が絶えない。ポルターガイストに悩まされている、人形をお祓いしてほしい、さまよう霊を供養成仏させてほしい……。そんな自身の体験から、今回はある保育士から相談を受けた“奇妙な実話”を公開。見えない世界に触れることで、あなたの人生も変わる……のかもしれない。

◆ ◆ ◆

「未来って決まっているんですか」

 そう尋ねられたのは、大谷さんという知り合いの保育士さんです。

 この質問の答えは非常に難しいです。現時点でどのように選択するかによって、未来は変化しますので、そういう意味では未来は決まっていません。しかし、原因があって結果が生じますから、そういう意味では、選択をした時点で未来はある程度決まっているともいえるかも知れません。

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「何故そのようなご質問をされるのですか」

 私は、ご質問の意図を探りたくて問いを返しました。

「実は、信じて頂けるかどうか分かりませんが……」大谷さんは何故か、とても悲しそうな表情を浮かべながらお話をしてくださいました。

*   *   *

 私の勤めている保育園では、園児を100人ほど預かっているんです。その中には、障害を持つ子供さんが数人おられます。そうしたお子さんを私がお世話することになりました。

 というのも、私は普通の保育士さんとは違い、「加配保育士」といって、障害のある園児さんを担当する役目を担っているんです。

 加配保育士には、ただ障害をお持ちの子供さんを見るだけではなく、もう一つの役割があります。それは、その子供達の保護者の方々の相談に乗ることです。

 例えば、日常の生活のことから、保育園を卒園後、小学校はどこに進学させるべきか、といった事など、多岐にわたって相談に応じます。そんな中、とても不思議な子供さんと出会ったのです。

「怖いよー。お家が壊れるよ」

 その子は卓也君といって、発達障害を持っている男の子で、大きな声を突然出したり、時々脈絡のない事を口走る事があるんです。それでも他の子供さんは、小さいお子さんばかりなので、特にそれをおかしく感じる子はいません。ですから毎日、楽しく過ごしてくれていました。

 そんなある日、その子のお母さんから、子供のことで相談したいことがありますと声を掛けられたんです。

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「普段から脈略のない事を話す子ですから、あまりその内容については気にしていなかったのですが、ちょっと不思議な事を口走っている様な気がするんです」

 お母さんのお話によると、夜中に突然、卓也君が「凄く大きいフーフーが来る。怖いよー。お家が壊れるよ」と泣き始めたそうです。

 お母さんは「大丈夫よ。お家は壊れないよ」と言うと、お母さんに抱きつきながら眠りについたそうです。

 その1週間後くらいに、大型の台風が直撃し、幸い家は大丈夫だったそうですが、その地域に大きな被害があったそうです。卓也君が言っていた「フーフー」とは台風の事だったのではないかと仰るのです。