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【5区】創価大“激坂王”の活躍で“キワモノレース”に注目が

ポール 5区はやっぱり創価大の“激坂王”三上雄太選手ですかね。“激坂王”と呼ばれたのは、去年11月に行われたあるマイナーな大会がきっかけでした。

西本 今シーズンはコロナ禍で各レースが続々と中止になりました。昨年10月の出雲駅伝はもちろん、例年ならば秋から各大学で行われる記録会も、かなり数が制限されてしまった。そのため、これまで見向きもされなかった小さな大会にも、各校の有力選手たちが出場機会を求めてエントリーしました。そんな中で、にわかに注目を集めた大会が「激坂最速王決定戦@ターンパイク箱根」。

ポール その名の通り箱根にある有料道路“ターンパイク”を駆け上るレースで、片道13.5km、標高差981m、平均勾配7%。キャッチフレーズは「乳酸地獄があなたを待っている」(笑)。ちょっとクセの強いレースですが、結果的に箱根の山上りのシミュレーションにはもってこいでした。

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「激坂王」の創価大・三上選手は5区で区間2位の好走 ©AFLO

西本 箱根駅伝はコースの試走が禁止されていますが、このレースなら公式に箱根の山を走れる。11月下旬開催という日程もベストだった。ただ、これまではトレイルランナーも来るようなある種の“キワモノ”レースだったのが、昨年は創価大の三上選手がエントリー。見事に優勝を果たしました。日テレの放送では、戦績を紹介するテロップにも「激坂王」の文字が! 

 三上選手は5区で区間2位と快走を見せましたし、「激坂最速王決定戦」の格を上げましたよね。地方競馬が突然G1に格上げされたようなものです。大会主催者は私の友人でもあるのですが、狂喜乱舞で激坂王関連のツイートをリツイートしまくっていました。

 ちなみにこの大会で2位に入った順大の津田将希選手、3位の日体大・村越凌太選手、5位の青学・竹石尚人選手も実際に箱根の5区を走っています。5区のプレレースとして各校の選手たちに認められたこの大会に、次回は誰がエントリーするのか注目ですね。

構成/林田順子(モオ)