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《拝み倒して、押し倒して》佐藤健、中村倫也、キムタク、川上洋平…ナイーブな男を描き続ける“神様”北川悦吏子の「俳優起用術」

2021/01/13
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 最近でいうと、やはりNHK連続テレビ小説「半分、青い。」(2018年4月期)の佐藤健&中村倫也だろう。

(「半分、青い。」公式サイトより)

 当時、佐藤健は連ドラに出演することが減り、活動の主戦場を映画に移しつつあった。しかし北川は少々強引に佐藤を連続ドラマに呼び戻したようだ。北川はTwitterでこうつぶやいている。

拝み倒して、押し倒して……北川が熱望した俳優

《ドラマの中のだれかがステキって実は、よくわからなかったけど(自分のは自分が好きに書くので、好きであたりまえ、と思ってた)、キュート(編集部註:ドラマ「Q10」のこと)を見てて、佐藤健くんが、すごくステキに見えた。書きたい》(Twitter2010年11月2日)

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《佐藤健くんは、どうしてもどうしても出て欲しくて、頼み込んで拝み倒して、押し倒して…いや、最後のはウソです》(Twitter 2017年9月9日)

佐藤健 ©AFLO

《普段、テレビも邦画もほとんど見ない私が「半分、青い。」の時にマンガの話が出て来るから、参考のためにバクマンを見ていて、佐藤健くんの芝居にやられて、「うわあ、この人、凄くいい。出てくれないかな。朝ドラ」これが、律の始まりでした》(Twitter 2020年12月27日)

 時を経て説明が若干変わってきているものの、佐藤の出演作を観て惚れ込み、熱烈にオファーしたところ、長年の片思いが成就したのが「半分、青い。」だったようだ。

 佐藤はこの後、「義母と娘のブルース」(TBS系・2018年7月期)や、「恋はつづくよどこまでも」(TBS系・2020年1月期)に相次いでドラマ出演。振り返ってみると、「半分、青い。」が佐藤の今のブレイクの道筋を作ったと言えるだろう。