文春オンライン

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磯崎:
 5000てね? コンピューターがまだ人間のプロと同じくらいの強さだったときに、神様のレーティングだったんです。

──神様?

磯崎:
 将棋の神様がいたとして、レーティングなんぼくらいや? っていう時に、5000くらいちゃうかと。一説には、そう言われていたときもあったんです。

 ところが、いざ5000のソフトができるとなると……まだまだ上、なんぼでもあるで? みたいな感じではあります。

──あっさり5000は超えて、しかもディープラーニングのソフトはさらに強くなっていく可能性を秘めている……ということなんですね……。
 杉村さんは、ソフトを使って人間の将棋もご覧になっているんですよね? そんな神様みたいなソフトが実用化されたら、人間の将棋はどう変わっていくと思われますか?

杉村:
 あー……どうなんでしょう? 私にはぜんぜんわからないんですが……今のところ、ディープラーニング勢の指し手が従来のものと全く違うということはないので……。

 しかし、序盤は、すごく強いはずです。だからディープラーニング系のソフトを使って序盤研究をするほうが捗るのは間違いないと思います。ただ、動かすためのパーツを集めたり、ソフトを導入する部分で挫折するプロ棋士の方も出てくるかもしれません。

──AWSを契約したりする必要も出てくるかもしれませんよね。そのあたりのことをうかがってみたくて、次は囲碁のプロ棋士の方にもインタビューしてみようと思っているんです。

磯崎:
 囲碁は手が広いので、AIから学ぶことがすごく多かったですよね。従来とは打ち方がかなり変わったみたいなんですが……将棋はコンピューターが強くなっても、オープニングで角道を開けるのは変わらなかったですしねぇ。

──なるほど確かに。Ponanzaは初手に金を上がってましたけど、あれは最善を追求したわけではなかったですしね。

磯崎:
 将棋のオープニングについては、もともと人類だけで完成されていたんじゃないですかね? 囲碁と比べると、ディープラーニングのソフトが強くなっても、人間にはインパクトが無いんじゃないですか?