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磯崎:
 はっはっは!

──それは、もう…………勝負にならないレベルですね……。しかしそこまで差が付くとなると、開発の軸足もそちらに移すという可能性もあるんでしょうか?

磯崎:
 やねうら王は既にdlshogi互換のエンジンをほぼ実装しまして。

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──おお~!(インタビュー後に『ふかうら王』として公開されました! 名前!!)

磯崎:
 探索部は、dlshogiよりは、やねうら王のほうを使ったほうが強いよ、というところまで持っていきたいです。今後はこのような互換エンジンがたくさん生まれていくような状況になったと思います。

──すみません、あの…………ディープラーニングしてる部分って、評価関数……なん、です、よね?

磯崎:
 ああ、そこの説明が必要ですね。

──すみません。勉強してきたつもりでも、お話をうかがっていると自分の理解の足りなさがどんどん浮き彫りに……。

磯崎:
 ディープラーニングって、探索部分も従来のものとは違っていて……また図を書きましょうか。

 

磯崎:
 探索と、評価関数がありまして。やねうら王の探索部分は、チェスのものを参考にしているんです。評価関数はNNUEですね。

 ディープラーニング系のほうは、評価関数はResNet(れす・ねっと)という……これ、ググれば出てくるんですが、画像分類というもので使われています。犬と猫を見分けますよ、というやつです。

──ディープラーニングといえば、画像認識ですよね。

磯崎:
 で、探索部分はモンテカルロ・ツリーサーチという……。

──あっ! 囲碁のやつですか?

磯崎:
 そう、同じです。MCTSと略すんですが、やねうら王で動かそうとした場合、これを作らないといけませんし、ResNetも動くようにしないといけませんし……じゃあやねうら王の何が残ってんねん? って話なんですが……。

──何が残っているんでしょう?

磯崎:
 実際は、この2つの他にも、指し手を生成するものとか、いろんな定跡をファイルから読み込んで現在の局面に選択するものとか……探索と評価する部分の他にも割とたくさんコードが必要でして。