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 感覚をブチ壊すまでには至っていないですよね? 強い人が指してるな、という程度で。

──なるほどなるほど……杉村さんも同じ感想をお持ちですか?

杉村:
 少なくとも、一般の方が見るぶんにはあまり変わらないと思います。もしかしたらプロの先生から見ると、違いが出てくるのかも…………たとえば、矢倉の6六歩が消えたとか。

──ありましたね。2五歩を決めるようになったとか。

杉村:
 相掛かりでも、飛車先の歩を交換しなくなったとか。そういった部分で何かしらの違いを発見できるようになる……かも、しれません。

 これからディープラーニング系がどんどん強くなっていったら、逆に6六歩が復活したり、また飛車先の歩を交換するようになるかもしれませんし、「振り飛車いいじゃん!」となるかもしれない。

 今までと、まったく違う戦法が生まれるということはなくても、指し方としてこっちの方がいい……みたいな形で影響があるかもしれないですね。

──飛車を振ったら評価値がいきなり200下がる、という部分をもう少し詳しく見ていくことができるかもしれない……?

杉村:
 かもしれないですけど……今のdlshogiも、振り飛車の評価はよくないですけどね(笑)。

──はっはっは! 将棋の神様はやっぱり居飛車が好きなんですかね? 今日はありがとうございました!


 将棋界では、棋士に対する定番の質問があります。

『もし将棋の神様がいたら……?』

 この続きは『何をお願いしたいですか?』『何を聞きたいですか?』『何枚落ちなら勝てますか?』と様々ですが、棋士ならば神様絡みの質問を一度はされたことがあるでしょう。

 羽生善治九段は(かなり昔ではありますが)『神様と将棋を指して勝てますか?』という質問に対して「神様が角落ちなら勝てる気がする」と答えました。

 渡辺明名人は『神様に何を聞きたいですか?』という質問に「まず前提として、僕は将棋の神様は存在しないと思っています」「それよりまず先に、神様あなたどのくらい強いのよと言いたい。まずそこからですよ」とドライに切り返します。

 藤井聡太二冠は『神様に何をお願いしたいですか?』という質問にこう答えて、話題になりました。
「せっかく神様がいるなら、一局お手合わせ願いたい」

 昨年は中止となった世界コンピュータ将棋選手権が、2021年はネット上で開催される予定です。
 5月3日から5日までの3日間。今からおよそ半年後です。
 おそらくその大会は、ディープラーニングを使った将棋ソフトが上位を席巻することになるでしょう。

 果たして、将棋の神様は現れるのでしょうか?

 そして、将棋の神様が本当に現れたとき……積み重ねられた『もし将棋の神様がいたら?』という疑問に、答えは得られるのでしょうか?

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