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genre : ライフ, 娯楽

──漫画みたいですね!? 「これが30%のディープラーニングだ……!」みたいな。

磯崎:
 まだ本気を出していない、みたいなね(笑)。

──GPUって凄い勢いで伸びてるってうかがってましたけど、そこまで…………けど、お高いんでしょう?

磯崎:
 AWSでA100のインスタンスを借りるのは、そこまで高くなくて。A100×8のインスタンスで1時間3000円くらいなんです。ただ、利用には条件があるんです。申請して、それが通れば使えるというわけです。

──なかなか一般の人では、将棋ソフトの開発に使うのは難しいと?

磯崎:
 研究者の方が使われることが多いみたいなので、誰でも使わせてもらえるわけではなさそうです。

──私は電竜戦もリアルタイムで拝見し、解説なども聞いていましたが……ディープラーニング系のソフトは、かなり異次元の将棋を指すというか、異質というか……。

磯崎:
 序盤がメチャ強いです。大局観が優れているので。

 優勝したGCTって、大会の後で公開されたんです。ただ、私はいいGPUを持っていないんで、とりあえず自分の開発機で動かしてみたんですけど……。

──GPUでなくても動くんですね。

磯崎:
 でもCPUでやらせるから(GPUの何十分の一ぐらいの速度しか出なくて)、1秒間に100局面くらいしか読めないんです。GPUの何十分の一しか読んでないはずなのに、私よりも強い

──将棋クエストで四段の磯崎さんよりも強いとなれば、大部分の人間より強いですね。

磯崎:
 別のソフトと対戦させてみても……レーティングでいうと、おそらく2800くらいある。100局面しか読んでないのにそれって……。

──読んでる局面数が少ないのに強いというのは、つまり大局観が優れているということですよね? 従来、それが人間の強みとされてきました。

磯崎:
 コンピューターはこれまで1秒間に何百万局面も読んで、ようやく人間と同じくらいになったぞと言ってきたわけです。それなのに100局面で人間と同じレベルなんだったら、GCTの大局観は人間と同じレベルに達しているんだなと

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