9ヶ月ぶりに外ロケが復活した『有吉ぃぃeeeee!』(テレビ東京)。有吉弘行やタカアンドトシらのレギュラー陣は「武蔵小山ですから全日本女子プロレスの選手たちがウロチョロしてるかもしれませんね」「石を投げれば女子プロレスラーに当たると言われますから」などとムダ話を繰り広げ楽しそう。その分、再び緊急事態宣言が発出され、おそらくまた外ロケができなくなるであろうことを思うと切なくなってしまう。ゲストの石田ニコル、オードリー・春日俊彰と合流すると、一行はホテル雅叙園東京に。コロナ前は、ゲストの自宅に赴きゲームを行っていたが、感染予防の観点でそれができないため、披露宴などで使われる豪華な一室を借り切っての収録となった。
今回、プレイするのは「桃太郎電鉄」シリーズ最新作。すごろく形式のボードゲームをベースにしているため、誰が見てもわかりやすい画面と、もともとパーティゲームを想定して作られているため複数プレイで盛り上がり、アクションゲームのような高度な操作技術も必要なく、テレビでタレントたちがプレイするのに最適。ランダムに決まった目的地を目指す中で、止まったマスに応じてお金が増減したり、様々な効果のあるカードを得たり、駅に止まれば、その土地ならではの物件を買うことができる。最後に一番総資産の多いプレイヤーが勝利というシンプルかつ奥深いルールも絶妙。何より、一発大逆転が生まれる運要素の強さもゲームを盛り上げる。また、プレイヤーに取り憑き、勝手に物件を安値で売ってしまったりなどという悪戯をする「貧乏神」が勝敗を大きく左右していく。
前半はタカトシチームがダントツでトップを独走。しかし、そんなリードが一気にひっくり返るのが「桃鉄」の醍醐味。連続して多額の資金を失うマスに止まるなどで一気に借金生活になってしまうタカトシ。一方、優雅にワインを飲みながらプレイをしていた春日は、ヘリコプターで遠くに飛ぶことができる「ぶっとび周遊カード」を使うも、目的地とは反対の方向に飛んでしまうなど翻弄されるが、いつの間にか2位に浮上。しかし、取り憑いた「貧乏神」が、最悪の悪戯を繰り返す「キングボンビー」に変身し大ピンチに。それでも被害を最小限に抑え、残り1年でトップに立つ。最下位だったタカトシが目的地に連続で一番乗りをし追いすがったり、再び春日に取り憑いた「貧乏神」が変身か? と最後まで盛り上がり続ける。「正月にちょっと飲みながら桃鉄やってるの最高だね」と有吉が漏らすように、タレントの素と熱を自然と引き出す「桃鉄」のコンテンツとしての優秀さが際立ちつつ、ゲームが持つ「楽しさ」を最大限見せつけた放送だった。
『有吉ぃぃeeeee!』
テレビ東京系 日 22:00~
https://www.tv-tokyo.co.jp/ariyoshieeeee/